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【第十二回】攻めの姿勢を忘れない

2日目 鮫洲~雑色 ③

womoライターで寄り道担当の妻【こしあん】と、下調べと三脚担当の夫【つぶあん】。「あんこは、こしあんかつぶあんか」のような、ある意味どうでもいいけれど永遠のテーマを時おり議論しながら、東海道五十三次を“コマ切れ”で歩きます。お供は磐田市イメージキャラクター「しっぺい」です。日頃まったく運動せず、極度の面倒くさがりである二人が、どこまで頑張れるか、どうぞ笑いながら見守ってください。(筆者:つぶとこし)

「コマ切れ東海道あるき旅」連載一覧

第十二回 攻めの姿勢を忘れない

大田区大森にある「三原(美原)通り」に入りました。


随所に旧道っぽさを感じられテンションが上がります!


案内板によると、字(あざ)名の南原、中原、北原からとって「三原通り」と言われていたけれど、「美」の漢字のほうがキレイでイメージが良いから、これからは「美原通り」って呼んでね! って感じですかね。

商店街のいろんなお店がちょっとだけ、往時を思わせる和風の店構えに工夫されているのがステキ♪


コンビニだって~


カメラ屋さんだって~


でんき屋さんだって~


すべてが和風に統一されているというわけではないけれど、「小さなことからコツコツと」頑張っている心意気に好感が持てます。


また、大森は日本の海苔養殖発祥の地とも言われています。風味豊かな大森の海苔は「御膳海苔」と呼ばれ、将軍家や、尾張・紀州・水戸の徳川御三家にも納められていた高級品。グルメとして有名だった江戸時代の歌舞伎役者・三代目中村仲蔵の自伝的随筆『手前味噌』でも、大森の茶屋で食べた名物「海苔茶漬け」を絶賛しているそうです。

このように、かつては海苔産業の中心地でしたが、昭和37年の埋め立てにより、その歴史に幕を閉じます。しかし、その名残で今も、全国から美味しい海苔を集める問屋が軒を連ねます。




お土産も買いました(^o^)


もうひとつのお土産は、「大黒屋」という和菓子屋さんのお菓子。
海苔の町ということで、「のり大福」なんていうのもあったのですが、海苔とあんこがどうしても合う気がしなくて……。


結局、「東海道の小石」という可愛いらしいラスクと「美原どーなつ」にしましたが、無難すぎましたね。今思えば、「のり大福」を買っておけばよかったと、激しく後悔しています(>_<)


すぐ守りに入ってしまう、それが私の悪いクセ……。もっと冒険して、もっと攻める! のり大福を一個食べたくらいで、失うものなど何もないのだ! 前のめりに生きるのだ!


というわけで、私は生まれ変わりますよ。


ほどなくして旧道は終わり、国道15号線へと合流。


国道131号線も交差するため、一瞬、どちらに行けばいいのか迷いますが、警察署やデニーズがある方向へ進みます。


何の面白みもない国道をひたすら歩かなければいけない地獄。
歩き始めて約2時間(お昼休憩含んでるけど……)
体力のない私たちはそろそろ疲れてくる頃。修行モード突入です。
つまらない道を約30分ほど歩き、呑川に架かる夫婦橋を渡ると、京急蒲田駅!


しかし京急蒲田駅は絶賛工事中で、何が何だかわからない状態(-_-;)
もやもや~。

駅前に「大田区産業プラザ」という公共施設があったので、迷わずイン。こういう場所は、本当に助かる~。
比較的新しくてキレイな施設だったのも嬉しいポイントでした。
そして、うっかり写真を撮り忘れました(>_<)

トイレ&自販機で飲み物を購入しベンチでしばらく休憩。
前回に続き、2時間くらい歩くと、頭痛が始まる私(-_-;)
あ~、もう歩きたくな~い。どこでもドアほし~。

今回の旅は川崎まで行くのが目標でしたが、この後の予定もあるので、蒲田の次の「雑色(ぞうしき)」駅まで歩いて終了。
ほぼ東海道沿いに細かくたくさんの駅がある京急線、ありがたや~。


これにて2日目の旅は終了。
日本橋からは約17km。まだまだまだまだ修行は続きます……。


つづく

【つぶとこしがこれまで歩いたルート】


連載履歴


「コマ切れ東海道あるき旅」連載一

更新日:2016/10/3
コラムシリーズイメージ

つぶとこしの『コマ切れ東海道あるき旅』 文章担当の妻【こしあん】と写真担当の夫【つぶあん】。日頃まったく運動せず、極度の面倒くさがりである二人が、東海道五十三次を“コマ切れ”でゆるゆると歩きます。

よみものシリーズ