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womoシネマ伝道師こしあんの『ぐるぐるシネマ迷宮』 筆者だけの思い出調味料満載の懐かし作品から、あまり共感を得られないようなディープな作品まで、密かな魅力いっぱいのシネマ迷宮へようこそ。出口はたくさんあります。 ライター:こしあん

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【映画試写会レポート】 ディズニー/ピクサー最新作 『リメンバー・ミー』

第90回アカデミー賞では歌曲賞(主題歌賞)と長編アニメーション賞の2部門を受賞し、大注目の作品。3月16日(金)から全国公開中です!

筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。

『リメンバー・ミー』

《あらすじ》

家族に音楽を禁じられながらも、ミュージシャンを夢見るギターの天才少年ミゲル。ある日、彼はガイコツたちが楽しく暮らす、カラフルで美しい死者の国に迷い込んでしまう。日の出までに帰らないと、ミゲルの体は消えて永遠に家族と別れることに…。唯一の頼りは、陽気だけど孤独なガイコツのヘクター。だが、彼にも“生きている家族に忘れられると、死者の国から存在が消える”という運命が…。絶体絶命のふたりと家族をつなぐ重要な鍵──それは、ミゲルが大好きな名曲“リメンバー・ミー”に隠されていた…。

▼ディズニー公式チャンネルの予告はコチラ

3月6日(火)に開催された試写会では、日本語版エンドソングを担当し、声優としても参加されたシシド・カフカさんが来静!
▼その模様はコチラのコラムからどうぞ。

【舞台挨拶レポート】

家族愛とか絆とか、全面押しでグイグイくる映画は苦手で、「フンっ」て鼻を鳴らしちゃうようなタイプの私。
そんなひねくれ者のゴツゴツした心を、優しくコロコロと転がしながら、きれいな真ん丸にしてくれる。そして嫌味のない絶妙な温度で、いろんな出口へと導いてくれる。
映画を観ながら、「さすがディズニーだわ~」と何度も感服しました。

ディズニーが描く死生観が本当に素晴らしくて、この映画を観て、なんていうか、死ぬことがあまり怖くなくなりました。

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

物語の舞台はメキシコの〈死者の日〉で、一年に一度、死者たちの魂が生者たちの世界に帰ってくるという祭礼行事。カラフルな切り紙の旗やガイコツの人形、先祖の写真、生前に好きだったものなどを祭壇に飾り、オレンジ色のマリーゴールドの花びらを並べて故人の魂を迎えます。

日本でいう〈お盆〉のようなものですが、しっとり情緒的に迎える日本のお盆と違って、さすがメキシコ、陽気でカラフル。


映画『リメンバー・ミー』では、亡くなった人たちは〈死者の国〉に住んでいるのですが、これがもう、とにかくスゴイ。「息をのむほど美しい」情景とはこういうことかと!
最近流行りの“死ぬまでに一度は見たい世界の絶景”みたいですよ。〈死者の国〉は死んでからじゃないと見れないですけどね……。

2Dなのに3Dに見えるほどの立体感。キラキラしているのにしっとり霞がかかっているようで、カラフルだけど、どこか情緒的。現実ではなく“死者の世界”ということを完璧に表現していると思います。細かい作りこみもハンパないです。

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


この〈死者の日〉に、故人たちは旅行気分で〈生者の国〉にやって来るのですが、生者の世界で写真が飾られていないと身元確認が取れず、〈死者の国〉から出国できないのです。いわばパスポートのようなもの。
こういう設定がとても面白いです。

私には後に続く子孫がいないので「きっと、出国できないなぁ」とちょっと寂しくなりましたが、写真を飾ってもらうのは別に家族じゃなくてもかまわないよなぁ、今のうちから誰かに頼んでおこうかなぁとか、いろいろ考えちゃってる時点でもう、物語の世界にどっぷりハマってますね。

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


私が最も深く感動したのは、“二度目の死”について描かれていること。
〈生者の国〉で自分のことを覚えていてくれる人が誰もいなくなると、〈死者の国〉からも姿が消えてしまうのです。

人間は二度死ぬ。
一度目は肉体が生命を失った時。
そして二度目は人々から忘れ去られた時。

葬儀などでよく言われる言葉ですが、これをこんな形で、儚くも美しく表現した映画は他にないのでは?

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


ここでも私は、「二度目の死も早いだろうなぁ」と思い、だいぶ凹みましたが、「いつまでも人々の心に響くような作品や名言、発明を遺せばいいんじゃん! スティーブ・ジョブズみたいに!」と壮大な夢を持ってみた。

でも、二度目の死を終えたら次は、他の誰かに生まれ変わるのでは? と勝手に解釈し、パァァァっと心のモヤモヤが晴れたのです。
来世でがんばろー。

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


私が大好きなキャラクターは、主人公ミゲルのひいおばあちゃん・ココ。出てくるたびに「かわいい~」って言いそうになる。『スターウォーズ』のヨーダ的なかわいさと凛々しさ。
しわしわの肌の質感がリアルすぎて鳥肌モノです!

登場シーンは多くはないですが物語のカギにもなるココの存在。他のキャラクターに比べて、肌の質感の作りこみがスゴすぎるのは、実は陰の主人公が彼女だからなのかな。
この映画の邦題は『リメンバー・ミー』ですが、原題は『Coco』というのも納得。

(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


ミゲルと、〈死者の国〉での冒険の相棒となるヘクターの、ドタバタしたやり取りと、分かりやすいポップな展開に油断して楽しんでいると、後半、ある真相が明らかになるとシリアスになってきて、「急に、何っ?」って感じで結構、驚きます。

「誰が観ても楽しめる、という作品は心に響かない」と思っている私ですが、『リメンバー・ミー』がスゴイのは、年代、性別、人種、生い立ち、境遇、価値観、趣味趣向など関係なく、観る人それぞれが、それぞれのポイントで楽しみ、共感し、心にささる場面がどこかにあるところだと思います。

まさに「映画界のダイバーシティやぁ」(ちょっと違う?)


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『リメンバー・ミー』
同時上映『アナと雪の女王/家族の思い出』

2018年3月16日(金) 全国公開

『リメンバー・ミー』ディズニー公式サイト

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