【第2回】サマータイムマシン・ブルース(2005年)
真夏におすすめな作品。
筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラストで、好きな映画を紹介していきます。
サマータイムマシン・ブルース(2005年)
夏ですね、暑いですね。
暑すぎて毎日、般若のような顔になり、ケモノのような声がもれてしまいます。
隔週交代でコラムを担当している【ゆとり最前線サツキ】さんとは正反対で、「夏よ、いいから早く終われ!」と毎日祈っている私。
真夏はひきこもり度が加速します。
そんな真夏におすすめなのがこの映画。
タイムマシンを、こんなにドタバタとおもしろおかしく、
なおかつ、くだらないことに使ってしまう話は聞いたことがありません!!
とある夏の日、とある大学のSF研究会の部室。
クーラーのリモコンを壊してしまい、部員たちは暑さの中でだらだらしていると
部屋の隅にタイムマシンっぽいものを発見。
試しにクーラーのリモコンを取ってくるために、とりあえず3人の部員が昨日に戻ってみる。
すぐに帰ると約束したのに、昨日の自分たちを尾行したりして、能天気に遊んでしまう始末。
現在に残っていた部員が、「過去を変えることでその後の歴史が変わり、大変なことになる」
ということに気づかされ、そのつじつま合わせのために、
ひたすら昨日と今日をちよこまかちょこまかと行ったり来たり。
そこへ25年後の未来から来たという、どう見ても「25年前の間違いじゃないの?」
という風貌の青年も加わって、さらにドタバタドタバタ。
タイムマシンの日常使い
もはやタイムマシンに特別感はなく、自転車や自動車のように乗りこなす彼ら。
映画が始まってすぐは意味不明なシーンが多く、展開もちょっと退屈ではあるのですが、くれぐれもそこで「なんかつまんないなぁ」と観るのをやめてしまわないように!
始めは【?】だった数々の伏線が、最後はキレイにつながるから!!
そして、ものすご~~~く笑えるから!!!
タイムトラベルにつきものの【タイムパラドックス】を、佐々木蔵之介演じる科学の先生がわかりやすく解説してくれるので、科学の授業が苦痛でたまらなかった私のような人間でも『なるほど~』と納得。
てんやわんやな笑い満載でタイムマシンの矛盾を解決してしまう、見事な作品です。
ゆる~くて、だらだらしていて、でも楽しくてしょうがない学生時代。
くだらないからこそのキラキラ感。純粋にうらやましいなぁと思いました。
あんな人もこんな人も
約10年前の作品なのですが、改めて観てみたら、真木よう子が今と全然雰囲気が違っていてびっっっくり!
最初、誰だかわからなかったくらいです。
反対に、瑛太と上野樹里はほとんど変わっていなくて、それもびっくり。
それから、ムロツヨシが若くて痩せていて、ちょっと気持ち悪い(褒め言葉です)。
すでにキャラが確立していて、この頃から見てるだけで面白くて、演技もナチュラルでうまいなぁと思いました。
今はもう解散してしまったお笑いコンビ「ホーム・チーム」の与座嘉秋もいい味出しています。
……って誰だよ、それ! という方も多いと思いますが、お笑い好きの私としては、ライブなどでも見ていたので、感慨深いものがありまして。
銭湯で盗まれた「ヴィダルサスーン」のシャンプーにずっとこだわり続けるところがたまらなく面白い。
この映画を観たら、たぶんしばらく「ヴィダルサスーン」という言葉が頭の中でリフレインしてしまうはず。
【今日のまとめ】
とにかく、登場人物みんなのキャラクターが濃くて、彼らのやりとりが楽しくてしょうがない。自分もSF研究会の一員になったつもりで映画の中に入り込んでしまいます。っていうか、一員になりたい!
真夏のうだるような暑さの中で、あえてクーラーをつけずにパピコでも食べながら、大人数でわいわい観るのもいいかも。
【今日のまとめ】
古い映画もひとつのタイムマシン。
くだらないドタバタこそ青春。
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■サマータイムマシン・ブルース(2005年)
出演:瑛太、上野樹里、真木よう子、佐々木蔵之介
監督:本広克行
次回の更新は8/17(水)です。
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