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『ディズニー・オン・クラシック』は静岡発祥!?  エグゼクティブ・プロデューサー 日下部 勝德さん インタビュー

ディズニー映画のオリジナル音楽と映像によるファン垂涎のコンサート『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』の生みの親、日下部 勝德(くさかべ かつのり)さんはなんと静岡県のご出身! そこで今回は、あの大人気コンサートをスタートさせたきっかけ、音楽とディズニーへの想いなどについてお話をうかがいました。

ディズニー音楽との出会い

womo:日下部さんがディズニーのコンサートを企画しようと思ったきっかけはどんなことだったのですか?

日下部さん:2002年秋、が『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会(以下、ディズニー・オン・クラシック)』は、東京、名古屋、大阪の3都市で産声を上げました。
もともと私はオーケストラに所属するプロのトロンボーン奏者で、20代前半のころ、日本で『美女と野獣』が封切られ、鑑賞する機会がありました。そこでまず驚いたのが、素晴らしい音楽とオーケストレーション(※1)です! 美しい映像との相乗効果もあり、本当に心が震えました。この時、“この音楽を自分でも演奏してみたい!”と強く感じたのが、ディズニー・オン・クラシックを企画立案(プロデュース)するきっかけだったように思います。
(※1:オーケストレーションとは:オーケストラ演奏用の編曲や管弦楽の楽器の編成法などのこと。)
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womo:ディズニーが創り出す世界への感動と、演奏家としての音楽に対する強い想いが原動力となったのですね。

日下部さん:はい。その後、現在の『ディズニー・オン・クラシック』で指揮・編曲を担当するブラッド・ケリー氏を始め、ディズニー・ミュージック・グループ(DMG)のマネージャー:ジョナサン・ヒーリー氏、そして現在は退席していますが、ウォルト・ディズニー・ジャパンの中田昭利氏。私を含め、音楽が大好きな4人のワクワクするような運命的な出会いがありました。

womo:そうそうたるメンバー!まさに運命だったのかもしれませんね。

日下部さん:ディズニーの創始者・ウォルトの理念、それは、「愛」「希望」「夢」「勇気」「友情」「冒険」「優しさ」……という、人間にとって大切な、この世界になくてはならない7つのキーワードにつながります。そして、ディズニーの総ての作品には、この素敵な理念がたっぷりと散りばめられています。そんなウォルトの理念に共感し、“ディズニー音楽の持つ力で世界を少しでも“優しい世の中”にしたい!”という私たち4人の共通の願いが次第に鮮明になり、ついに『ディズニー・オン・クラシック』が誕生しました。ですから『ディズニー・オン・クラシック』でも、創始者ウォルトの理念を継承するとともに、ディズニーの素晴らしい世界感を心から大切にしています。

地球上で初のディズニーコンサート “オリジナル楽譜”へのこだわり

世界初のディズニーコンサート実現に込めた想い

womo:世界初の取り組み、『ディズニー・オン・クラシック』を立ち上げるまでに、苦労されたことなどはありましたか?

これまで、「ディズニー・オン・アイス」や「ディズニー・ライブ」など、ディズニーのライブエンタテイメントは、アメリカで企画・制作されて全世界を回るのが通常でした。さらに、『ディズニー・オン・クラシック』の開催が決まった2002年当時には、地球上にディズニーのコンサート企画はありませんでした。
そんな中で、コンサート『ディズニー・オン・クラシック』が発案から実施に至るまでには、約3年の月日が必要でした。ただ、「『ディズニー・オン・クラシック』で世界を少しでも“優しい世の中”にしたい!」という共通の想いでつながった素晴らしい仲間たちとの仕事には、ネガティブな事は一切なく、前向きでとても楽しい時間でした。
世界初のディズニーのコンサートは、この素敵な“チーム”によって、アメリカではなくここ日本から産声をあげたのです。

womo:生き生きと語る日下部さん。日下部さんの熱い想いが、自然と素敵な仲間たちを引き寄せたのかもしれません。

“オリジナル楽譜”はかけがえのない宝物

日下部さん:『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』に対する、私の一番の“想い”といいますか、コンサートを開催するにあたって一番こだわったポイントは、アニメーションや映画のレコーディングで使用した“「オリジナル楽譜」による演奏会の実現”です。
1937年の『白雪姫』をはじめ、1940年の『ピノキオ』、1950年の『シンデレラ』などといった古い作品から、現代の作品までもが、みずみずしく甦る、そんなコンサート。そのためには“オリジナル楽譜”での演奏は欠かせないと感じていました。

各作品の“オリジナル楽譜”を集めるため、ロサンゼルスのディズニー・ミュージック・グループの代表をはじめ、ディズニースタジオの音楽責任者、そして我らのブラッドさん達が、快く監修に協力してくれました。きっと彼らも、“オリジナル楽譜”がかけがえのない宝物であることを感じていたのだと思います。
そんな過程を経て迎えたリハーサルで、初めて音が出た時、涙がこみ上げてきたのを今でも覚えています(笑)。やはり、“オリジナル楽譜”の音楽には、ディズニーの素敵な“まほう”が、かけられているように思うのです。

womo:ディズニーの生み出す世界をとても大切にしている日下部さんならではの強い想いが、コンサートのクオリティーの元になっていると感じます。

2002年秋、いよいよ世界初の『ディズニー・オン・クラシック』誕生!

womo:2002年、実際に『ディズニー・オン・クラシック』をスタートしての反響は?  

日下部さん:第1回目のコンサートを開催した3都市(名古屋・大阪・東京)でのお客様の反響は想像をはるかに超えた大きなものでした。まず、5.800席のチケットは10分もかからずに完売し、チーム一同が驚きました。そして迎えたコンサート当日は、鳴りやまない拍手に加え、涙を流しているお客様もたくさんいらして。コンサートが終了してもなかなかお帰りにならないお客様も本当に多かったのです。みなさんに喜んでいただけたことを強く感じましたし、出演者も制作チームのメンバーも、『ディズニー・オン・クラシック』を開催することができて本当に良かったと実感した時でしたね。

womo:それほどの反響が感じられると、関係者の方も本望ですね。

日下部さん:はい。これは出演者側のエピソードなのですが、サントリーホールでの東京公演が終了した直後に、普段、あまり会話する機会のない、オーケストラの弦楽器奏者の女性が私のところにいらして、「とても楽しかったです。このコンサートは来年も再来年も続けて下さいね!」と興奮した様子で声をかけてくださったことが、今も記憶に残っています。

womo:きっと、その女性も湧き上がる感動を、日下部さんに直接伝えたかったのでしょうね。

『ディズニー・オン・クラシック』のスタートから14年目を迎えて

womo:年々輝きを増す魅力あふれるステージで、多くのファンを魅了し続けているコンサート『ディズニー・オン・クラシック』ですが、なんと今年で14年目なのですね。

日下部さん:はい。これまで、多くのお客様の応援によって支えていただき、今の『ディズニー・オン・クラシック』があります。
その事に、この場をお借りして心から感謝いたします。

womo:これからの『ディズニー・オン・クラシック』について、目標など教えていただけますか?

日下部さん:近々考えている新しい取り組みがあるのです。それはリクエストを反映させること。お客様がコンサートで聴きたい曲が、実際にオーケストラによって演奏されるステージです。
大好きなディズニーのコンサートで、お客様ご自身がリクエストしたお気に入りの1曲が演奏される。―それは、お客様に喜んでいただけるとともに、永遠に心に残る素敵な思い出になると思います。
また、今後の目標というより、これは私の願いとなりますが……。

womo:ぜひ聞かせてください。

日下部さん:『ディズニー・オン・クラシック』がスタートした14年前、20歳だったお客様は現在34歳、50歳だったお客様は64歳と言う事になります。だからこそ、これからの『ディズニー・オン・クラシック』は、親子3世代でご来場いただき、素敵な時間を共有され、お楽しみいただけるコンサートにしたいと感じています。

また昨年、今年と2年にわたり、台湾公演を開催する事ができました。こちらもお客様の反応はとてもストレートで熱いものでした。
今後は、徐々にではありますが、『ディズニー・オン・クラシック』の輪をアジアを初め、ヨーロッパ、さらにはディズニーの本拠地であるアメリカへも広げていき、世界中で『ディズニー・オン・クラシック』のコンサートが開催できるよう推進して行きたいですね!

womo:世界中がディズニーワールドに包まれる未来。想像しただけで幸せな気分になります。

今回の『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』は?

womo:改めて、今回の『ディズニー・オン・クラシック』のテーマと見どころを教えていただけますか?

日下部さん:今年のテーマは、「“真実の愛”は心をとかす」です。
『アナと雪の女王』をメインに、15周年を 迎える東京ディズニーシー(R)、ディズニー映画の名曲の数々をお贈りし、みなさんをディズニーの世界へお連れします。

一番の見どころはメイン楽曲『アナと雪の女王』全編

これまで、抜粋での演奏プログラムはありましたが、作品全編を演奏するのは日本初演となります。オリジナル楽譜を使用した全楽曲の演奏に、美しい映像を盛り込んだスト―リー仕立てのステージ。ニューヨークで行われたオーディションで、約1.000人の中から選ばれた8人のブロードウェイシンガー達が出演し、ディズニー音楽が大好きな“オーケストラ・ジャパン”が、ブラッド・ケリー指揮のもと、心のこもった熱い演奏をお届けします。

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さらに、今回は2つの新しい取り組みが!?

まずひとつ目は、『Disney on CLASSIC プレミアム・セレクション』と称し、これまで取り上げる事のなかった、ロック音楽3曲の演奏です。


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曲目はこちら。
・You'll Be in My Heart /『ターザン』:フィル・コリンズ
・True to Your Heart /『ムーラン』:スティービー・ワンダー
・レジェンド・オブ・ミシカ 第6章: フィール・ザ・ラブ/Newアレンジ!
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そしてもう一つは、『オーケストラ・ドリーム』と称し、オリジナルの動画映像付きでお贈りする“火の鳥”(『ファンタジア/2000』より)です。ストラヴィンスキー作曲の“火の鳥”は、クラシック音楽のなかでも高度なテクニックを必要とする曲。「オーケストラ・ジャパン」の腕の見せ所ですし、自分もとても楽しみにしている一曲です。

womo:大ヒット映画『アナと雪の女王』をはじめとしたスペシャルプログラム、実力派シンガーに世界トップクラスのオーケストラのみなさんなど、出演者も豪華で、ディズニーファンはもちろん、たとえ映画を見たことがない人でもディズニーワールドのトリコになりそうですね。

womoを見ている静岡の女性へメッセージを

『ディズニー・オン・クラシック』はパワースポット!?

womo:最後に、womoを見ている静岡の女性へメッセージをお願いします。

日下部さん:私たちは、日常を生きる上で、いつも喜びとともに過ごせれば良いのですが、そうは行きませんよね。そういう自分も、反省することは日常茶飯事です(笑)。

怒ったり、悩んだり、落ち込んだり、ため息をついたり、妬んだり、そんな自分が嫌になったり……。そんな時には日常から少し離れて、「愛」「希望」「夢」「勇気」「友情」「冒険」「優しさ」という、7つの心躍るキーワードが散りばめられた『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2016』で、“まほう”の世界に浸ってみませんか?

もしかしたら、ピュアな自分を見つけられたり、明日への活力や元気が生まれたりするきっかけになるかもしれません。ファンの方の間では、“『ディズニー・オン・クラシック』はパワースポット”と言われているんですよ(笑)。

womo: ダンディーで頼もしい印象の日下部さん。質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくださり、音楽家ならではの感性と繊細さ、気遣い、そして何より音楽とディズニーへの深い愛情をひしひしと感じました。

『ディズニー・オン・クラシック』は日下部さん自身のピュアで熱い想いがあったからこそ実現し、進化し続けているのだと思います。『ディズニー・オン・クラシック』が生み出す夢のような時間……きっと世界中の人も待っているはず。womo編集部も心から応援しています!
本日はありがとうございました。


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□guest profile---------------------------------
ハーモニージャパン株式会社 代表取締役
日下部 勝德(くさかべ かつのり)さん

静岡県富士市出身。昭和59年、国立音楽大学 音楽学部 器楽学科 トロンボーン専攻卒業。在学中よりプロのトロンボーン奏者として、国内のオーケストラで活動。昭和63年ハーモニージャパン株式会社を設立、代表取締役就任。日本人アーティストの海外ツアープロデュースなどを数多く手掛け、海外アーティストも多数招聘。その後ディズニー・オン・クラシックを発案・企画し、エグゼクティブ・プロデューサーとして活躍。2012年より日本オリンピック委員会(JOC)主催「オリンピックコンサート」エグゼクティブ・プロデューサーに。2015年4月には国内外トップクラスの演奏家を集めたオーケストラ「THE ORCHESTRA JAPAN」を創設。このオーケストラは「ディズニー・オン・クラシック ~春の音楽祭 2015」でのデビュー以来、「オリンピックコンサート2015」など約100公演に出演し、ほぼ全公演が完売。今後の活動にも注目が集まっている。
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静岡・浜松・富士で『ディズニー・オン・クラシック』が観られるチャンス!

『Disney on CLASSIC 2016』静岡県内3公演情報

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【開催日時】
■2016年9月30日(金)
 《 アクトシティ浜松 大ホール 》 18:00開場/19:00開演
■2016年10月1日(土)
 《 富士市文化会館ロゼシアター 大ホール 》 17:30開場/18:30開演
■2016年12月24日(土)
 《 静岡市民文化会館 大ホール 》 16:00開場/17:00開演
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〇チケット料金

S席:8,300円、A席:6,700円、B席:5,200円(B席は浜松公演のみ)
※全席指定・消費税込  ※未就学児入場不可。

〇プレイガイド

【ローソンチケット】

0570-084-004

(Lコード:浜松公演 48991/富士公演 48992/静岡公演 48996)
※ローソン店頭・ミニストップ店頭Loppiでの直接購入

▼ローソンチケット

【チケットぴあ】

0570-02-9511 ※発売初日のみ

0570-02-9999

(Pコード:浜松公演 330-389/富士公演 301-124/静岡公演 301-128)
※チケットぴあ店頭・サークルKサンクス店頭(Kステーション)・セブン-イレブン(マルチコピー機)での直接購入

▼チケットぴあ(PC・モバイル共通)

【イープラス】

※ファミリーマート店頭Famiポートでの直接購入

▼イープラス

【アクトシティチケットセンター】 ※窓口販売 [浜松公演のみ]

【HCFオンラインショップ】 [浜松公演のみ]

▼HCFオンラインショップ

【楽天チケット】 [富士公演・静岡公演のみ]

▼楽天チケット

【セブンチケット】 [富士公演・静岡公演のみ]

▼セブンチケット

【お問合せ】 ●K-mix企画事業部 053-457-1103(平日9:30~18:00)[浜松公演]
       ●Daiichi-TV事業部 054-283-8115(平日10:00~17:30)[富士公演・静岡公演]



★その他開催スケジュールや会場などはWEBでチェック!

◆『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』 公式サイト

もっと知りたい!『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』 

ディズニー・アニメーションや映画の名曲の数々が演奏され、2002年秋、世界初の開催以来、老若男女問わず多くのファンに愛され続けるコンサート。演奏にはオリジナル楽譜を使用し、オーケストラが奏でる音色と実力派シンガーの歌声、そして美しい映像を交えながら、夢や感動のあふれるディズニーの世界を創り出している。
世界TOPクラスの演奏家によって生み出される質の高い生演奏は、ディズニーファンはもとより、音楽愛好家からも高い評価を受け、近年では日本国内にとどまらず、2008年の韓国公演、2015年、2016年のアジアツアー開催と、その活躍の場を世界へと広げている。

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◆『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会』 公式サイト

                        ※ステージ写真は昨年の公演です。 (C)Disney

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更新日:2016/8/12

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