<5番ホール>「あやかり不動」で、今年一年の締めくくり
静岡県内外のお出かけスポット情報をお届け。
いよいよ三ケツに挑戦します。
一ヶ月のご無沙汰でした。ホール志水です。
気付けばもう12月。あっという間に年の瀬を迎えているのですが、みなさん、年越しの用意はできていますか? ホールさんは、積み残しの仕事に埋もれ、そのまま冬眠する予定です。
さて、そんな2016年を締めくくるラスト顔ハメは、旧大井川町にあります「曹洞宗 飯淵不動山 長徳寺」です。地元では「飯淵のお不動さん」や「あやかり不動」と親しまれているこちらのお寺、事前の情報によると気になるポイントが三つあります。
一、なぜか寺の境内に船がある。
一、境内に顔ハメ看板がある。
一、そしてその顔ハメ看板は珍しい三ケツである。
駐車場に漁船が鎮座しているお寺。なぜこんなところに漁船があるのか、やはり漁港に近いので海を守るモニュメントか何かなのか。その理由は直接現地で知りたいところです。
残りの二つのポイント。
このコラム自体が「顔ハメ」がテーマですから、二つ目の気になるポイントは必須として、三つ目の「三ケツ」は、タイミングやら気持ちやらなにやが揃わないと難しいところ。
しかし今回は、いつもの息子のお友達が遊びにやってきたので、これ幸いとばかりに、上のお姉ちゃんも引き連れ「ちょっとドライブに行こうぜ」と誘い出したのでります。
あっさり三ケツ顔ハメに成功です。
今回は、ストレートにこちらをどうぞ。
実に良いですね。
やはり顔ハメが3穴あると、勢いが違う。
子供たちも心得たもので、それぞれの役割を担った表情をしております。
ホールさんはソロで顔ハメしましたよ。
まあ、それなりの感じですね。
そして、その顔ハメ看板の横には、例の漁船がドンと置かれています。一瞬にして子供たちの格好の遊び場になってしまいました。
船体横には「うみつる」と書かれ、船尾には「大井川」と書かれておりましたので、おそらく大井川港で活躍していた漁船であったものと思われます。
いよいよ、気になるポイントの核心へ。
お寺の本堂へお参りし、その脇にある寺務所へ顔を出したところ、今まさに出かけんとする住職さんにお会いすることができました。
早速、急いで質問です。
「え〜っと、立派なお寺ですねぇ。それにしても、あの顔ハメ看板はどうされたんですか? 寺に顔ハメ看板ってなかなか珍しいですよね。そんでもって、あの漁船。いったいどんな理由でここに置いてあるんすか?」
ホールさんの不躾かつ直接的な質問にも、お忙しいであろうご住職は丁寧に答えてくれたのであります。
「あの看板はねぇ、近所の人が作ってくれたんだよ。この寺の本尊である不動明王さん(の顔ハメ看板)なんだけどね、この不動明王は『大聖不動明王立像』といって“立像”なんだよ。120cmくらいしかなくてちっちゃいんだけど、立っている不動明王ってのは珍しいみたいだね。
そんで、その立像は12年に一度しか見ることができないんだよ。あまりにも長いこと見ることができないからってことで、看板を作ってくれたんじゃないかなぁ。もう20年くらい前になるかなぁ。でも最近色を塗り直したから綺麗だよ。
それと、あの漁船? あぁ、あれはそこの大井川の港で使わなくなった船があるっていうから、もったいないんで譲り受けたんだよ。燃やいちゃえばすんじゃうんだけがねぇ〜はっはっはぁ〜、じゃ、出かけるからぁ」
いやはや、もっとたいそうな理由があるのかと思いましが、こちらの勝手な思い込みでしたね。でも、なんだかこちらのご住職の人柄そのものがこのお寺のあり方のような感じがする、とても清々しいお寺さんでした。
せっかくだから、本堂の天井画を見ていかれると良い、とのご住職の勧めを受け、本堂の天井を覗いて見ると、
すばらしい花の絵が描かれていました。
ぼたん、梅、あじさいなど、四季を彩る美しい花の絵は96枚。明治14(1881)年に本堂が再建された際に、当時の静岡を代表する画家・益頭峻南らの筆により描かれたものだと言います。
12年に一度のご開帳。次はなんと!
12年に一度の大祭、気になる次は、なんと平成29年、つまり来年!
10月にご開帳となるそうなので、ぜひ再訪して本物の不動明王さまのお顔を拝見したいと思ったホールさん御一行なのでありました。
以上、大井川のほとりに建つ由緒あるお寺から、ホール志水が比較的真面目にお伝えしました。
「曹洞宗 飯淵不動山 長徳寺」の情報です
TEL 054-622-3111
所在地 焼津市飯淵20
顔ハメ 1カ所(ホールさん調べ)
ホール志水の『アナがあったらハマりたい』 県内外のお出かけスポット情報を、本筋を外しつつ私感たっぷりに、お届けしたりお届けしなかったりします。そしてハメを外して顔ハメしていきます。