【第26回】人生に疲れた時、心を解放してくれるロードムービー2選
探さないでください。。。
筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。
人生に疲れた時、心を解放してくれるロードムービー2選
何もかもを捨てて、どこか遠くへ行ってしまいたい。誰もが一度は考えたことがあるはず。
ペーパードライバーのくせに、今すぐオープンカーでアメリカの一本道を走ってみたい衝動にかられていますが、すべてを投げ出す勇気のない私は、とりあえずロードムービーを観て解放感に浸りたいと思います。
テルマ&ルイーズ(1991年)
若い頃に結婚してからずっと専業主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)と、頼りになるしっかり者の親友ルイーズ(スーザン・サランドン)。
初めての二人旅。いつもモラハラ気味の夫に束縛されているテルマは、旅の解放感で大はしゃぎ。はめをはずしすぎた世間知らずのテルマは、途中に立ち寄ったクラブで酔っ払ってしまい、ある事件が起こります。楽しかった旅は一変し、警察に追われる身に……。
「おいおいテルマ、しっかりしろよ~。ルイーズが気の毒だわ~」と感じる部分がたくさんある。「なぜ、そこでそんな行動を?!」と思うことをいっぱいやっちゃう。でも、長年、夫にあんな態度をとられていたら仕方ないのかなぁ。自己肯定感が低くなるのも当然です。
けれど、最初はダメダメだったテルマが、追い詰められるほどにどんどん変わっていき、逆にルイーズは、若い頃のトラウマにより、封印していた弱さがにじみ出てしまう。逃亡の旅が深まることで、お互いの弱いところやダメなところを補い合っているんですよね。
それから、ハーヴェイ・カイテル演じる刑事がすごくいい! 二人を捕まえるために追いかけてはいるけれど、何か事情があるのはわかっていて、最悪の事態にならないよう、なんとか助けようとしてくれるんです。
絶体絶命の逃避行なのに、高揚感・解放感・爽快感がハンパなーーーい作品です。
若き日のブラピが出ているのにも注目です! 鬼カッコイイです!
宇宙人ポール(2011年)
SFオタクのイギリス人、クライブとグレアムは、コミック業界最大のイベント「コミコン」に参加するためにアメリカにやってくる。その帰りに、キャンピングカーでアメリカ西部のUFOスポットをめぐる旅を楽しむ途中、なんと本物の宇宙人と遭遇。ポールと名乗るその宇宙人を、彼の故郷に帰すために奮闘することに。
クライブとグレアムが楽しそうにUFOの話で盛り上がっているのを見ているだけで、こっちも笑顔になる。
イギリス人でオタクなので、アメリカ文化にいまいち馴染めなくて、オドオドしているところも微笑ましい。
そして、宇宙人・ポールは、いかにもアメリカ人といった陽気で強気なキャラクターで、ポールに影響を受けた二人がちょっと成長する姿がとてもいい。
とにかく笑えて、バカバカしいのに、意外と泣けちゃう映画。
感動的なシーンでも笑いを忘れないところが素晴らしい!
旅に出ることで人は何かを得て、誰かに何かを残すのかなぁと思いました。
生きていくうえで、逃げ場所、隠れ場所は必要。そして他人が大切にしているその場所を壊してはいけないのです。
夏です! 大っっっ嫌いな夏ですが、気の向くままに心のままに、風に吹かれて、雲を追いかけて、そんな旅をしてみたいです!
……その前に、暑さに負けない体力づくりをしなければ……
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■テルマ&ルイーズ(1991年)
監督:リドリー・スコット
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス
■宇宙人ポール(2011年)
監督:グレッグ・モットーラ
出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト
隔週水曜更新。次回の更新は8/2(水)の予定です。
WOMOシネマ伝道師こしあんの『ぐるぐるシネマ迷宮』 筆者だけの思い出調味料満載の懐かし作品から、あまり共感を得られないようなディープな作品まで、密かな魅力いっぱいのシネマ迷宮へようこそ。出口はたくさんあります。