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womoシネマ伝道師こしあんの『ぐるぐるシネマ迷宮』

筆者だけの思い出調味料満載の懐かし作品から、あまり共感を得られないようなディープな作品まで、密かな魅力いっぱいのシネマ迷宮へようこそ。出口はたくさんあります。

こしあん

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【第28回】悲しみをまとったスパニッシュ・ホラー&ミステリー3選

スペイン映画、朝から観るか、夜から観るか

筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。

悲しみをまとったスパニッシュ・ホラー&ミステリー3選

お盆あたりに「ちょっと涼しくなってきた、やったぜ!」と小踊りしたのも束の間、「そうはさせるか、まだまだ行くぜぇぇ!」と夏が本気出してきたもんで、夏下手女の私は、暑さにやられてバテバテでございます。
そんな時は家にこもるのが一番。「すまん、地球」と心の中で土下座しつつ、クーラーの効いた涼しい部屋でコーヒーとおしるこをいただきながら、映画鑑賞をするのが至福のひとときなんです。

まだまだ続きそうな残暑を乗り切るために、ちょっとひんやりしちゃうスペイン発のホラー&ミステリーをご紹介します。
悲しみと恐怖、めくるめく謎、そしてなんだかすっごくオシャレ。そんな作品です。

永遠のこどもたち(2007年)

孤児院で育った主人公・ラウラは、閉鎖されていたその孤児院を買い取り、夫と息子と共に暮らし始める。障害を持つ子どもたちの施設として再建しようとするが、息子が空想の友達を作って遊ぶようになり、ある日こつ然と姿を消してしまう。

ダークな色調やしっとりとした雰囲気がすばらしいゴシック・ホラーで、恐怖の演出も抜群。

伏線をしっかり回収しつつ、ポイントごとにしっかり怖がらせ、いろいろなことが少しずつ明かされていき、最後に「うわわわぁぁぁ、これはツラすぎる……」っていう取り返しのつかないバッドエンドに絶望的になるけれど、その先にあるラストは、ある意味ハッピーエンド。
死は悲しいだけではない、それで救われることもある。過去と向き合い、現世での役割を終え、別の世界で生きていく。そういう死生観、私は好きですね~。

【キング・オブ・泣けるホラー】に認定です。

ロスト・ボディ(2012年)

邦題とジャケ写がちょっと残念な感じなので、最初は観る気が起きなかったのですが、口コミを読んで鑑賞。これ、もったいないわぁ。B級っぽいジャケ写からは想像もつかない、素晴らしい映画。

遺体安置所からマイカという女性の遺体が消え、その夫には愛人がいたことが明らかになり、資産家の妻を殺害したのでは? という疑いがかけられ……というお話。

『ゴーン・ガール』っぽいミステリー要素にプラスして、スペイン映画っていうだけで、オシャレ感アップ。主人公はオシャレひげメガネだし、殺された奥さんはセレブ・ウーマンで美魔女だし、愛人は美しくて知的でセクシー。
遺体安置所や汚いトイレさえもオシャレに感じてしまう、この不思議。

しかし、この奥さんは高慢で性格が悪い! これじゃ、オシャレひげメガネ夫は浮気もするし、ジャマになって殺されても仕方ないよなぁ……なんて思っちゃう。

実は奥さんは生きているの?! とか、もしかして、愛人と奥さんがグルなのか?! とか、いろいろと推理しながら観るのが楽しくて、「この人絶対、関係あるよね? なんか怪しいよね?」と思いながらも、ラストのあの真相は見抜けなかった! なるほど、そこがつながるのか~という爽快感! 素晴らしい脚本です!

悪いことはできない、因果応報だよね~。という結末。

ロスト・アイズ(2010年)

『ロスト・ボディ』が面白かったので、同じ脚本家の作品ということで、立て続けに鑑賞。

失明した姉・サラの首つり死体が自宅の地下室で発見され、双子の妹・フリアは他殺を疑い調べ始める。姉には恋人と思われる男がいたらしいが、誰も男の姿を見たことがなく、調べていくうちに周囲で不穏な人影がチラつき、同時に彼女の視力も徐々に失われていき……。

少しずつ視力が失われていく恐怖や困難さを体感し、犯人と対峙した時の“見えているのか・いないのか”の駆け引きにドキドキ。
フリアの目が見えていない時のカメラワークでは、一緒にいる人の顔が映されないという演出がすごくいい! 真っ暗闇の中、カメラのフラッシュで犯人と格闘するシーンが最高潮にドキドキ!

犯人のゆがんだ感情と暴走、でもその裏にある悲しい境遇。同情する部分はあるけれど……。最後のセリフが皮肉で印象的でした。



3つの作品に共通するのは、犯人(霊?)側の悲しい動機。『金田一少年の事件簿』みたいな! こういうの大好物です。
余談ですが、「マガジン」のアプリ限定で、『金田一少年の事件簿』の犯人視点のマンガが連載されているんですが、事件の裏でアタフタする犯人の行動がシュールで最高に面白いんです。金田一ファン必見ですぞ。

話を映画に戻しまして、このコラムを書いて初めてわかりましたが、主演女優が3作品とも同じベレン・ルエダという女優さんでした! わりと熟女……でもセクシー。そんなところもスペインっぽい(わかんないけど)。

邦画やハリウッド映画と違って、聞きなれない言語と見たことのない俳優さんばかりで、それがミステリー感を倍増させています。

サングリア片手に、オシャレひげメガネのメンズをはべらせ、生ハムとかアヒージョでも食べながら観たいもんです。



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■永遠のこどもたち(2007年)
監督:J・A・バヨナ
製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ
出演:ベレン・ルエダ、フェルナンド・カヨ

■ロスト・ボディ(2012年)
監督・脚本:オリオル・パウロ
出演:ウーゴ・シルバ、ベレン・ルエダ

■ロスト・アイズ(2010年)
監督:ギリェム・モラレス
脚本:ギリェム・モラレス、オリオル・パウロ
製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ
出演:ベレン・ルエダ、ルイス・オマール

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