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【第41回】うさぎ派? いぬ派?

もふもふ or カクカク

筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。

動物モノにハズレなし?!

すっかり肌寒くなってきたので、もふもふ、ふわふわの動物に癒されたいと思います。
ちなみに、私の好きな動物ベスト3は
1 リクガメ
2 柴犬
3 うさぎ、カピバラ、ヒツジ
です。

リアルなものからぬいぐるみまで、動物が出てくる映画ってけっこうありますよね。
プーさん、パディントン、テッド……クマが多いですね。
『レヴェナント』のクマは強すぎて笑えませんが……同じクマでも大違い!

ビーバーがゾンビ化する『ゾンビーバー』という映画がありましたが、脳ミソが腐りそうなほど面白かったです。

今回は、最近観た作品のなかで印象に残っている、うさぎといぬの映画をご紹介します。


ピーター・ラビット(2018年)

うさぎ、かーーーわーーーいーーーいーーー

かわいいかわいいかわいいかわいいかわいい……
最初から最後までひたすらかわいい。
かわいいが止まらない、かわいすぎてニヤける。

予告観るだけで癒されます……


でも、このうさぎたち、こんなにかわいいのに、「コンプライアンス!」って叫びたくなるような、極悪なイタズラをいろいろ仕掛けてくるのです。
そのギャップに、やられる。

CGがとても自然なので、現実世界にピーター・ラビットたちが本当に存在しているようで、違和感なくすんなりと物語に入りこめます。
うさぎだけじゃなくて、いろんな動物たちのキャラクターも楽しい。『ズートピア』にブラックなスパイスを効かせた感じ。こういうの、たまらなく好き。
ニワトリの朝の叫びとか、めっちゃ笑える。なんか、アラレちゃんのペンギン村を思い出します。


シニカルな切り口の笑いと、ほんわかした雰囲気のブレンド具合が絶妙。ナレーションも面白い。

うさぎは謝る時におでこをくっつけるっていうのがステキ。
反省した時のピーターのせつない表情に泣かされました。

あと、俳優のドーナル・グリーソンが最高にいい味出してます。
神経質でコミュニケーションが苦手な都会人の雰囲気がよく表現されていて、めちゃくちゃ笑えました。
ピーターとのバトルでお互いが成長していくところが◎。

かわいくて、笑えて、ハラハラして、最後はホロッと泣ける。
観なきゃ損しまっせ。

ピーターの日本語吹替は千葉雄大なのですが、これがまたピッタリで。
ちょうど今、『プリティが多すぎる』というドラマの主役をやっていますが、『ピーター・ラビット』も、まさに、プリティが多すぎる!

映画『ピーター・ラビット』オフィシャルサイト


犬ヶ島(2018年)

近未来の日本を舞台にしたストップモーションアニメ。
「犬インフルエンザ」の蔓延によって、犬たちはゴミ処理場の島に隔離されています。12歳の少年アタリが、愛犬を捜し出すためにたった一人でその島に向かうというお話。

予告はコチラ。


トップ・オブ・ザ・独特。
クセがスゴイ。

いろんな種類の犬たちが出てきますが、みんな哀愁があって、ストップモーションアニメ独特のカクカクした動きが、荒廃した近未来の雰囲気に合っているし、犬の毛1本1本の表現力が巧みすぎる!
荒れ果てた島内を、アタリや犬たちがロープウェイに乗って移動するのだけど、そのシュールさがたまらないのです。


和太鼓のリズムとか、相撲とか、近未来の日本という設定なのにレトロな雰囲気とか、日本語のセリフや文字が入り混じるところとか、見せ方がとにかく新鮮で独特。センスのかたまり。
外国映画によくある間違った日本を、わかっていてあえて確信犯的にやっているところが、好き。

ウェス・アンダーソン監督にしか創り出せない世界だし、独特な日本のフシギさや美しさを抜群のセンスで表現しています。監督は日本のことをよくわかっていて本当に好きなんだなぁと思うし、それがうれしくて、日本に生まれて良かったって思わせてくれます。


ストーリーよりも、絵や音楽、この世界そのものを楽しむ映画かなと。
めちゃくちゃ早口でしゃべるので、聞き取れないセリフもしばしば。でも細かいこと気にしなくていいんです。
このフシギな世界観に、ひたすらどっぷりひたればいいんです。

なんだかわからないけどクセになる、実にファンタスティックな作品です。

映画『犬ヶ島』オフィシャルサイト

更新日:2018/10/26
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