【Woman's File】株式会社 慧 ナチュラル・ベジライフ・アドバイザー 津村紀名さん
働く女性の魅力に迫る『Woman's File』。womo8月号掲載の女性をご紹介
津村 紀名さんにインタビュー
街でも田舎でも、自然と共存する心地いい暮らしを
株式会社 慧 ナチュラル・ベジライフ・アドバイザー 津村 紀名さん
静岡市葵区出身。カリフォルニア州モントレー大学院で国際政策を学ぶ。在学中、イオングループの社会貢献活動や企業理念に共感し、卒業後入社。結婚を機に退職し、下田へ移住。その後マクロビオティックと出会う。現在は、南伊豆と静岡市を中心に、エコでサスティナブルな暮らしを提案する活動を行っている。
父の死をきっかけに健康や命について考える
私はビーガンですが、昔から食に興味があったわけではありません。独身時代はバリバリの仕事人で、コンビニ食やジャンクフードも大好き。結婚後も主人と始めた飲食店で朝から晩まで働き、自分たちの食や暮らしを調えることは後回しでした。健康的な働き方や生き方を考え始めたのは、白血病で闘病していた父の姿を見た30代半ばから。私自身も不摂生から体重が増加し、食に興味が湧いていた頃に、マクロビオティックと出会いました。まず肉の摂取を減らしたら、感情が穏やかになり、そして豆乳や玄米食も取り入れました。その後、南伊豆に自宅をハーフビルドし、自然農法で米や野菜の栽培も行うように。今は予約制ビーガンカフェ「Mariposa」の営業、ビーガン料理やヨガの教室、持続可能な暮らしのためのワークショップやセミナーを開催しながら、田舎暮らしを楽しんでいます。一方で、地域社会と地球に有益な社会貢献ができるようにと、鷹匠にテナントビル「ラ・ティエーラ・鷹匠」を建設。二拠点での生活を、自分らしく無理をせず送っています。
日常の暮らしの中でエコやエシカルを実践する
多くの人が、エコやエシカルは田舎でないと実現できないと考えています。でも、現実には経済活動とリンクできることが大切。お金がないと生きていけませんからね。大学卒業後、社会貢献事業に力を入れているイオングループで働くことで、その仕組みを学びました。また、以前は、世の中を変えていくには、政治家になって、社会の仕組みを変えなければダメだと思っていました。でも、自然に囲まれた暮らしは、まず自分の身の回りから変えればいいと気づかせてくれました。「ラ・ティエーラ・鷹匠」1階の「Ananda」では、私のこれまでの経験で得た、今の私たちが実践できる〝エシカル〞を提供、情報発信していきます。交通の便も良く、ほどよく都会の静岡には、そうした提案ができる地方都市ならではの魅力、ポテンシャルがあると感じています。私のホームベースでもある鷹匠地域から、自然やエコを考えるきっかけづくり、地域の賑わいづくりのお手伝いができればいいなと思っています。
津村さんのTurning Point
《16歳》アメリカに魅せられた学生時代
高校1年生で短期留学、3年生でカリフォルニア高校に留学、卒業。アメリカのカルチャーや自由な空気に憧れ、大学卒業後、再び渡米する。
《32歳》結婚、下田への移住
カリフォルニアの大学院卒業後、日本で就職。念願の本社勤務の話もあったが、ご主人との結婚を選び退職。自然豊かな下田へと移住する。
《36歳》食や健康について興味を持つ
マクロビオティックの大家、大森一慧先生と出会い、ご主人とともにその概念を学ぶ。その後、地球環境、動物愛護的倫理観からビーガンになる。
《40歳》ビーガンカフェをオープン
南伊豆に移住。自然農法の米や野菜づくりにも挑戦。その後、「Mariposa」を開業。穀菜食料理の師範となり、ビーガン料理教室も開催する。
お仕事風景
南伊豆と静岡市の二拠点で、エコやエシカル、サスティナブルをコンセプトに、ワークショップやビーガン料理教室の開催を中心に活動。2019年7月、「La・Tierra・鷹匠」(写真右)をオープン。津村さんプロデュースのエシカルストア「Ananda」の他、彼女の理念に共感する個性的なテナントが入居。
Woman’s File 静岡の輝く女性をクローズアップ。「リアルライフ」が、働く女性の魅力に迫る『Woman’s File』としてリニューアル!仕事もプライベートも自分のやり方でチャンスを掴み夢をカタチにした女性たちの体験談は、あなたが夢を実現するための原動力になるはず。