何食わぬ顔がめくれたら
命短し恋せよ乙女
初めて彼女と手を繋いだあの時。なんとも言えない距離を空けて2人ベンチに座っていたあの頃。待ち合わせ場所で必死に髪型を整えている君の姿を見たときは、何とも愛おしく感じたものだ。どんなことでも無邪気に笑う姿に惚れた。しかし、月日は流れ、お互いがすれ違い、長い年月が経った今、彼女は人様のドロドロとした関係に喜び、聴いて、観て、また自らも泥沼に足を踏み入れてしまっていた。僕が好きだった彼女はもうどこにもいない。変わってしまった、否、元々そういう人だったのかもしれない。なぜ人はドロドロを好むのか。カレーならドロドロの方が好きなんだけどな。
【筆者/山田】
womo営業。お笑い芸人和牛が大好き。コーヒーと本を持って格好つけの日々を過ごす。カキフライは食べられません。