【Woman's File】移動販売 SARI SARI STORE 原﨑 恵さん
働く女性の魅力に迫る『Woman's File』。womo12月号掲載の女性をご紹介
原﨑 恵さんにインタビュー
移動販売 SARI SARI STORE 原﨑 恵さん
神奈川県横須賀市出身。大学卒業後、フィリピンのNGOで1年間インターン活動を経験。滞在中に先住民が有機栽培するコーヒー豆に出会い、帰国後に会社勤めの傍らコーヒーの焙煎を独学で習得し販売を始める。3年前から御前崎市で暮らし始め、キッチンカーでの移動販売も開始。県内のイベントを中心に出店している。
キッチンカーから発信する自由な心とわくわくする空間
焙煎技術を独学で身につけ始めたコーヒー豆の販売
大学生の時に、高知県の四万十町で自然の近くで暮らす人たちと触れ合う体験をしました。街で生まれ育った私は、その暮らしを経て元々関心があった環境問題や自然が近くにある暮らしの素晴らしさに気付きました。1つの問題を見る時に、広く、物事の本質を見る力を付けたいと、卒業後に1年間、フィリピンのNGOでインターン活動をしました。滞在中、フィリピン・ルソン島北部山岳地方の環境保全と先住民族の暮らしの向上を目的としてコーヒー豆の生産者に品質向上のための技術指導をし、フェアトレード販売を行っているNGOを訪ねました。そこで栽培されるコーヒー豆と出会い日本に帰国後、独学で焙煎技術を身につけ、会社勤めの傍ら販売をするようになり、今はオーガニックコーヒー「森と人の珈琲」の焙煎と販売をしながら、キッチンカー「SARISARI STORE」でイベントやマルシェに出店しています。サリサリストアとは、フィリピンの街角にある屋台のようなもの。私のお店も自由な心をもって楽しくやっていきたいという思いを込めて名付けました。
環境問題を意識しながら多様な食の選択肢を広めたい
御前崎市に来たのは3年ほど前。移住先探しの旅もしましたが、大好きな海がある主人の故郷の御前崎に、とりあえずは落ち着きました(笑)。キッチンカーでの移動販売を始めたのはこちらに来てから。大工の主人が整えた内装が、とても使いやすんですよ。移動販売は固定店舗を構えるよりは初期投資が少なく、働き方の自由がきくので、とりあえずやってみようとスタートしました。当初、出店先があるのかと不安でしたが、一度出店すると次回にも呼ばれたり、紹介もあって、おかげで毎週末はさまざまなイベントに出掛けるようになりました。環境問題を意識して始めたオーガニックコーヒーの販売でしたが、最近は食の多様性にも興味を持ち、ローフードが盛んなバリ島で学んだローチョコレートも製造、販売しています。ローフードやヴィーガンなど、〝食べること〞にもいろいろな選択肢があると、広めていければ良いなと思っています。そしてこんな働き方もひとつあるんだと、周囲の人に知ってもらえるように活動を続けていきたいです。
原﨑さんのTurning Point
《21歳》自然の中で暮らす人達との出会い
高知県四万十町で友人が始めたラフティングツアーを、東京から通いながら手伝う。その土地の人達との交流で自然環境を意識するように。
《23歳》フィリピンのNGOでインターン
1年間の滞在中に、コーヒー栽培の技術指導やフェアトレード販売を行うNGOを訪問、日本に帰国後、自家焙煎の「森と人の珈琲」の販売を始める。
《27歳》結婚、移住先を探す旅に出発
キャンプ場でのウェディングパーティは、会場づくりから食事まですべて手づくり。その後ご主人と、半年ほど移住先を探す車の旅を経て御前崎へ。
《29歳》SARI SARI STORE 開業
大工のご主人が内装を手がけたキッチンカーで移動販売を始める。県内のイベントを中心に出店。コーヒーの他、手づくり作家の雑貨も扱う。
お仕事風景
平日は地元で、週末は県内外のイベントやマルシェに出掛ける。そのかたわら、ローチョコレート作りを学ぶため、ローフードが盛んなバリ島へ。アレンジを加えたオリジナルのローチョコレートの販売も始めた。ビーガン対応の焼き菓子なども扱いながら、多様な食の選択肢を広めたいと考えている。
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