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【Woman's File】命を繋ぐ大切さを伝えたい。保護猫カフェ猫宿町 店長 糟谷 心さんにインタビュー

働く女性の魅力に迫る『Woman's File』。womo4月号掲載の女性をご紹介

保護猫カフェ 猫宿町 店長 糟谷 心さんにインタビュー

気軽に猫と触れ合えるカフェで 命を繋ぐ大切さを伝えたい

第一種動物取扱業:展示、責任者:糟谷心、登録番号:220119020、登録年月日:令和2年1月16日、期限:令和7年1月15日

糟谷 心さん

静岡市駿河区出身。高校卒業後、一人暮らしを始め、猫を飼い始める。その後、2匹目の猫を飼うが、その際に静岡での猫や犬の殺処分の多さを知り、譲渡会を行う団体の手伝いを始める。2010年、「静岡ねこの会」を立ち上げ、保護猫の飼育と毎月3か所での譲渡会を開催。2020年、保護猫カフェ猫宿町の店長になる。


かわいがるだけでなく 多くの猫の命を救いたい

子どもの頃は、友達の家やペットショップで見る猫がかわいいなと思っていました。でも、実家では飼うことができませんでした。ようやく飼うことができたのは、ひとり暮らしを始めてから。しばらくし
て2匹目の猫を探していた時に、捨て猫の問題や、保健所での猫や犬の殺処分数の多さを知り衝撃を受けました。この状況が少しでも改善されるために力になりたい、私一人では、すべての猫を飼うことはできなくても、なにか関わることはできないかと考えました。同じ頃に、保護猫の里親がいることや、その里親探しの活動をしている団体があることを知りました。引き取る人が増えれば、一匹でも多くの命が助かります。私も猫と里親との縁を繋ぐお手伝いをしたいと、市内にある譲渡会を行う団体の活動に参加するようになりました。一方で、自分なりに工夫をして、ブログやSNSで情報発信をするなど、積極的な活動も増やしていきました。おかげさまで同世代の賛同者も増え、保護猫の飼育や譲渡会を行う「静岡ねこの会」を立ち上げることができました。

保護猫への理解を深め 縁をつなぐカフェ

10年間の活動を通して、年間100匹くらいの譲渡ができるようになりました。そんな折、猫のワクチン接種などのケアでずっとお世話になっている動物病院さんから、保護猫カフェ「猫宿町」の話をいただき、店長を務めることに。嬉しかったのは、これまでに里親になっていただいた多くの方が、カフェがオープンしたと聞いて「こういう場所ができるのを待っていた」と声をかけてくれたことです。決まった日時で開催する従来の譲渡会とは違い、ここなら、里親を希望する方がいつでも訪れることができます。実際に、保護猫たちが引き取られていくペースは、以前よりも早くなりました。もちろん、「家では飼えないけどかわいい猫に癒やされたい」という人も大歓迎です。まずは保護猫という存在をたくさんの人に知ってもらいたいんです。保護猫たちの飼育と、里親とのマッチングというメインの活動の他にも、これからは、猫の歯磨きや爪切りの仕方、薬の与え方など、猫を飼う上で必要な知識を伝えるイベントの開催も実現していきたいと考えています。

糟谷 心さんのTurning Point

20歳 ひとり暮らしで猫を飼い始める

ペットショップの店頭で飼い主を探していた猫をもらって飼い始める。その後、もう一匹が仲間入り。保護猫の問題に興味を持つきっかけに。


32歳 自ら譲渡会を始める

手伝っていた団体からも「あなたならできる」と背中を押され、「静岡ねこの会」を立ち上げ。保護猫の飼育と譲渡会の活動を続ける。


35歳 資格で知識を深める

犬を飼うことをきっかけに愛玩動物飼養管理士1級の資格を取る。犬も猫も飼いたいという人にも、的
確なアドバイスができるように。


42 歳 猫宿町の店長になる

協力関係にある動物病院とともに、保護猫カフェをオープン。保護猫の存在や、ペット飼育に必要な
心構えなどを伝える機会を増やしている。


お仕事風景

「ペットを飼うからには、家族の一員として最後までお世話してほしい」という糟谷さん。カフェでは、猫の性格と里親の環境などを考慮したマッチングを大切にしている。愛玩動物飼養管理士の知識を生かし、カフェデビューする前の保護猫の健康管理のための体調チェックや餌の配合も自ら行う。

保護猫カフェ 猫宿町

更新日:2020/3/24
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