働く女性の魅力に迫る「Woman's File」_KADODE OOIGAWA 広報担当 鳴海 麗さんにインタビュー
静岡の働く女性にインタビューし、その輝きの秘密に迫る「Woman's File」。womo2020年11月号掲載の女性をご紹介
大井川流域の賑わいと 農家の新たな挑戦を創出する
鳴海 麗さん
青森県出身、焼津市在住。静岡大学工学部を卒業後、講師の仕事をしながら教師を目指す。その後、母の勧めもありJA大井川の職員となる。JAバンクの窓口を6年、営農経済センター職員を2年務める。2018年に、KADODEOOIGAWA(株)前身の(株)賑わい創造舎に出向。広報、販売促進全般を担当する。
農協業務から新施設の広報へ 広い視野で農業をサポート
出向の打診は2年ほど前。視察やセールスプロモーションのために、県外へ出張に行くこともあるという仕事に興味を持った一方で、年齢を考えると不安も。仕事に打ち込みすぎて、プライベートがおろそかになると思ったんです。でも「やってみればいいじゃないの」という母の言葉に背中を押されました。
私は、JA大井川に入ってから、たくさんの農家の方に励まされ癒されてきました。最初に配属されたJAバンクの窓口では気さくに話しかけてくれたり、営農経済センターに異動した1年目は、おしゃべりだった私が借りてきた猫みたいにおとなしくなったので、仲良くなった農家さんたちが心配してわざわざ顔を見に来て声をかけてくれたことも。11月12日にいよいよオープンする「KADODEOOIGAWA」は、そうした農家さんたちが一生懸命育てた美味しい野菜の販路を広げる場。そう思うと、頑張る気力が湧きます。これをきっかけに、農家さんにも珍しい野菜の栽培に挑戦してもらえたりしたら嬉しいですね。
鳴海 麗さんのTurnng Point
24歳 JA大井川の職員になる
金融機関の窓口に配属。数学好きの上、子どもの頃からお札を数えるのが好きだったので抵抗なく業務をこなす。農家さんたちとも仲良しに。
30歳 焼津営農経済センターに配属
農業の本質を垣間見る職場に異動。農薬や肥料のことは全くわからなかったが、先輩職員や農家さんに聞きながら仕事を覚えていった。
33歳 広報担当として新会社に出向
東京、名古屋、大阪で開かれる観光商談会に参加し旅行会社へPRをする。コロナ禍前だったので、物販の視察に全国各地にも出かけた。
34歳 事務所が現地に移転
出荷希望の農家さんの視察アテンドも増え、開業準備が大詰めを迎えていく。日々できあがっていく施設の様子を見ながら気が引き締まる思い。
鳴海 麗さんのお仕事風景
11月12日の開業に向けて、最終段階に入った内装デザインの打合せや、プロモーションのプランニング、各種媒体の広告作りも本格化。デザイナーや建築士とのコミュニケーションも大切にしている。現地でのメディア取材対応の一方で、旅行会社等へのセールスプロモーションも担当する。
地域の魅力を広く伝え 賑わいが生まれる施設に
今は広報、セールスプロモーションの企画やツール作りが主な仕事ですが、業務は多岐にわたります。周囲に目を配れるようにもなり、農協の業務を通じてこれまでに身に付けた仕事術が生かせると思っています。「KADODEOOIGAWA」開業後には、私自身が農家さんを取材して、生産現場の様子をSNSで発信していきたいです。みなさんそれぞれ、ユニークなこだわりの栽培方法があっておもしろいんです。そうした話を聞くのは楽しいし、積極的に広めたいですね。施設の中のライブキッチンでは、生産者ならではの野菜の食べ方や調理法を紹介します。
大井川の水でミネラルたっぷりに育った美味しい野菜を、多くの人に食べてもらいたいんです。今後の目標は、観光や地域振興も含めた広い視野を持って、静岡が滞在型旅行の目的地になるよう、観光で訪れる方に食材や自然など大井川流域の魅力を伝える情報発信をしていくこと。そして、地域の方にも日常的にふらりと立ち寄ってもらえるような、賑わいある憩いの場所にしたいですね。
Woman’s File 静岡の輝く女性をクローズアップ。「リアルライフ」が、働く女性の魅力に迫る『Woman’s File』としてリニューアル!仕事もプライベートも自分のやり方でチャンスを掴み夢をカタチにした女性たちの体験談は、あなたが夢を実現するための原動力になるはず。