【台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店】焼き立てふんわり&ふわふわ! 台湾カステラのお店が11/1(日)にオープン
南幹線沿いにある「ジャンボエンチョー静岡店」の向かいにオープンした「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」。静岡で別のお店を開いていたオーナー渡辺さんが試行錯誤でレシピを開発。先に出店していた岡山店に次ぐ2号店を静岡にオープンした。こだわりの台湾カステラや、オープンに至る経緯などをうかがった。
11/1(日)OPEN! グルメ・小黒「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」のカステラは、まるでスフレケーキやシフォンケーキのようにふわふわ
「台湾カステラ プルフ(PULLF)」のカステラはふんわりとして甘さ控えめ。まるでスフレケーキやシフォンケーキのように軽い食感は、湯煎焼きをすることで生まれるという。しっとりとしていて、鶏卵の風味と甘みが強いイメージの長崎のカステラは有名だけれども、“台湾カステラ”というのはあまり知られていない。もちろん長崎のカステラもおいしいけれども、「台湾カステラ プルフ(PULLF)」のカステラは、ふわふわと軽く、ぺろりといくつでも食べられる。
開店してすぐに話題になり、開店10時の30分前からお客さんが並び始めていた。早朝から焼き始めているが、次々と売れていき、お一人さま3個までと個数制限がかかっているほど。営業時間は19時までだが、最終の焼き上がり時間は17時頃。19時を待たずに売り切れてしまうことも少なくない。
種類はシンプルなプレーン味、チョコがごろごろとのったチョコレート味、茶葉の風味が香る台湾ミルクティー味、小豆を下に敷いた抹茶味。そのまま食べてももちろんおいしいが、冷蔵庫で冷やすとしっとりして食感が変わる。クリームやフルーツを添えるとさらに表情が変化する。温かいものが食べたいなら、レンジで少し温めるとふんわり、トースターで表面を少しカリっと焼くとサクサクと中のふわしゅわ感が楽しめる。スタッフ一番のおすすめはトースターで焼いて食べる方法とのことでぜひトライしてみたい。
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」のオーナーは、実は静岡で別のお店を経営していた
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」のオーナー渡辺さんは東京出身だが、静岡の街中でフランチャイズのグルメ店を出店していたという。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を機に閉店することに。「他県に住む友人がレストランを開いたんですが、はじめは正直、そんなにおいしいお店ではなかったんです。でも少しずつ自分で味を改善し、努力を続けていったら予約なしでは食べられない人気店へと成長しました。立地も決して良いとはいえない場所だったのですが、味を改善していけばおいしいものを提供できる。味が決められたフランチャイズではできないことに挑戦してみたい、本当においしいものをつくりたいというのが、オープンの理由です」。
こだわったおいしいものをつくりたいと渡辺さんが選んだものは、台湾カステラ。知り合いから「東京に台湾カステラのお店があるんだけど、専門店をつくってみたら流行るかも」と教えてもらったのが理由だという。「もともと運営していたお店でオーブンを使った商品を出していたので、火加減に関しては自信があったんです」。
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」のカステラは、オーナーが自ら開発したオリジナルレシピ
もともとカステラは、ポルトガルから伝来した南蛮菓子だが、長崎ではこの南蛮菓子をもとに独自の和菓子として発展。それが日本で一般的に知られているカステラだそうだ。日清戦争後、日本の統治下にあった台湾では、この長崎のカステラが浸透。台湾にも長崎のカステラと同じようなものも存在するが、台湾独自の製法に変わったものもある。「台湾カステラ プルフ(PULLF)」でつくっているのは、その中でも淡水(ダンシュイ)という地区でつくられているタイプのカステラ。
手探り状態でイチからレシピを開発。3〜4か月かけて、配合を変え、何度も何度もつくり続けた。「初めは本当に失敗ばかり。いろいろな小麦粉を使ってみたり、いい卵を使ってみたり、いろいろ変えてみたんです。でもおいしいと評判の卵は、個体差があり、安定した味が出しにくい。卵が味を主張してしまう部分も。安定した味にするためには、専門業者の卵を使うのがベストだと気付いたんです」。こうしてようやく完成したのが「台湾カステラ プルフ(PULLF)」のカステラだ。
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」のカステラはわざわざ並んでも買いたくなる、やさしい味のおやつ
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」の渡辺さんは、以前経営していたフランチャイズのお店は、静岡以外に岡山県でも店舗を持っていたという。岡山の店舗をどうしようかと考えていたところ、ショッピングモール内のテナントの貸主がオーブンを用意してくれることになり、静岡に先立ち、2020年8月に「台湾カステラ プルフ(PULLF)岡山店」をオープン。あっという間に行列ができる人気店になった。静岡店は2020年6月に街中の店舗を閉めた後、すぐに今の物件を借りていたという。「街中は家賃が高い。おいしいお店なら郊外でもお客さんが来るはず」と思って選んだ場所。思いがけず、岡山の方が先に開店となったが、岡山のお店が落ち着いたところで、2020年11月に静岡店をオープンすることになった。「実は今いるスタッフは前のフランチャイズのお店で働いてくれていたメンバー。再び一緒に働けるようになって嬉しいですね」。
オープンしてから間もない時期に取材させてもらったが、時折、渡辺さんがスタッフに指示を出す。「つくり方はメモにとった方がいいですか?」という質問に、「何度もやっていると体が覚えるもの。毎回、メモを見ながらつくるといつまでたってもできるようにならないよ。覚えるまではちゃんと教えてあげるから安心して」。そんなふうに優しく声をかける様子や、まだ働き始めて間もないスタッフたちが自ら考え、そして丁寧に調理している風景――。「台湾カステラ プルフ(PULLF)」の優しい味のカステラは、つくり手の人柄が出ている、そんな雰囲気が醸し出されていた。
「もちろんまだ完成形ではないし、味はこれからも追求していきたい。今はまだ岡山と静岡のお店を行ったり来たり。嬉しいことに両店舗とも繁盛してくれているので余裕がないが、新しい味もつくっていきたいし、気軽にその場で食べられるような形態での提供や、カフェもできたらいいなと思っています」。
これからどんな味が出るのか楽しみ。わざわざ並んでも買いたい、そう思わせてくれるお店だ。
【MENU】
●台湾カステラプレーン……648円
●チョコレート台湾カステラ……756円
●台湾ミルクティーカステラ……756円
●抹茶台湾カステラ……756円
「台湾カステラ プルフ(PULLF)静岡店」の詳細はwomo店舗ページをチェック
編集部の気になる新店 WOMO編集部が今いちばん気になるニューオープン・リニューアル店をピックアップ。