【ごはんときっさ あたびーカフェ】酒屋だったお店を改装。ふらりと立ち寄りたくなる気取らないカフェが2021/4/9(金)に焼津にオープン
穏やかな波で水質も良いと言われる浜当目海水浴場。海水浴場はシーズンにとなる人で賑わうが、オフシーズンは静かな波の音が聞こえる閑静な住宅エリア。そんな中に、2021年4月9日(金)にカフェがオープン。お店を営む長谷川さんにお話をうかがった。
2021/4/9(金)OPEN! グルメ・焼津「ごはんときっさ あたびーカフェ」
「ごはんときっさ あたびーカフェ」は義父が営んでいた酒屋だったお店を改装してオープン
「あたびーカフェ」の場所はもともと長谷川さんのお義父さんが10年前まで酒屋を営んでいた場所。長谷川さんは、栄養士として保育園に勤務していたが、カフェを営むのが夢だったそうだ。学生時代にはフレンチやイタリアンなどのお店でアルバイトしていた経験も。
「地域の方がふらっと来られるような場所をつくりたかった」と親しみやすい雰囲気の長谷川さんは話す。
店内の奥にある小上がりの畳のスペースは、囲炉裏があった場所。酒屋だった時代は、囲炉裏を囲み、近所の人が刺身を持ち寄ってお酒を飲んでいたそうだ。きっといい雰囲気だったんだろうなと話を聞いているだけで想像できる。
「ごはんときっさ あたびーカフェ」でいただく沖縄ごはん
今は、娘さんが沖縄に住んでいたため、沖縄によく行くようになり、沖縄の魅力にはまったという。調味料などは沖縄から取り寄せているそうだ。
タコスの具材をご飯の上にのせた沖縄ソウルフード「タコライス」を看板メニューとし、日替わりの定食や、沖縄骨汁定食(期間限定、8月中までの予定)、土曜・日曜限定で沖縄そばを提供する。
骨汁は、沖縄そばの出汁をとった後のまだ肉の付いている背骨をさらによく煮込んで、塩味をつけたもの。静岡では手に入りにくいのでスペアリブで代用している。話を聞いているだけでおいしそうだ。また三枚肉を茹でたスープで炊き上げるご飯「じゅーしー」もおすすめとのこと。
「かつて酒屋を利用してくれていた地元の方もよく来てくださるんですが、『タコライス』を理解してもらえなくて……。タコのご飯だと思っている方もいらっしゃいました」と話す。
ちなみに店名の「あたびー」は沖縄の方言で「カエル」の意味。店内の至るところにカエルモチーフが見られる。
写真は取材に訪れた日の「本日のごはん」で、「豚丼」。他に「ユーリンチー」もあった。小鉢とスープ、ドリンク付き。ドリンクはコーヒーや紅茶以外に、シークワーサーソーダ、自家製レモンスカッシュ、ノンアルコールビールなども選べる。
お冷の代わりに、沖縄でよく飲まれているさんぴん茶を出しているそう。緑茶にジャスミンの花の香りをつけた飲み物で、のどにスッと染み渡る。
「ごはんときっさ あたびーカフェ」のカフェメニュー
長谷川さんが手づくりしているスイーツは、日替わりで3種類ほど用意。紅茶やほうじ茶のプリン、パンナコッタ、シフォンケーキ、タルトなど。最近、サーターアンダギーのパフェの提供をはじめた。沖縄の焼きもの「やちむん」の器がまたかわいい。
「シークワーサージュースは、フレッシュが手に入る秋の時期にはフレッシュのものを使用して提供できたら」と話す。メニュー内には「グリーンコーヒー」が。最近、さまざまな飲食店でも時々見かけるようになったグリーンコーヒー。焙煎していないコーヒーの生豆を使っており、コーヒーポリフェノールが豊富に含まれるとあって、健康ドリンクとして人気が高まってきている。気になったので試飲させていただいたが、コーヒーとしておいしくいただけた。
「生豆だけだと実はおいしくないんです。うちでお出ししているのは、焙煎したコーヒーを混ぜることで、香りよくいただけるようになっています」。
ちなみに、普通のコーヒーは、長谷川さんお気に入りの自家焙煎コーヒー店の豆を使用しているそうだ。
「近所のおじさんがよくきてくださるんですよ。この辺りでコーヒーを飲めるお店がなかったから嬉しいそうです。そんなふうに気軽にふらりと立ち寄っていただけるのは嬉しいですね」。
「ごはんときっさ あたびーカフェ」の今後の展開
コーラは昔ながらの瓶で提供。暑い日にはよく冷えたコーラがおいしいに違いない。
なお、敷地内駐車場でビアガーデンもスタート。「酒屋だったので、ご近所さんから要望が多くて。昔ながらのかき氷も出そうと思っています。子ども用は200〜300円、大人用は400〜500円程度で」と話す。
かつて酒屋として近所の人が集まって、ワイワイ飲んでいた場所。また賑わいを取り戻すことになりそうだ。
「『深夜食堂』のドラマが大好きなんです。『深夜食堂』では、お客さんが注文したものを何でもつくってくれるのですが、いつかは私もそんなお店をやれたらなと思っています。今、50歳なのですが、60歳になったらそんなお店をやりたいですね」。
かわいくてインスタ映えするカフェではあるけれど、「きちんと中身のあるお店ではありたい」と話す長谷川さん。今は沖縄のメニューが多いが、いつかはメニューがなくなって、材料があれば何でもつくってくれる、そんなお店になるかもしれない。変化が楽しみなカフェだ。
【MENU】
「ごはんときっさ あたびーカフェ」の詳細はwomo店舗ページをチェック
編集部の気になる新店 WOMO編集部が今いちばん気になるニューオープン・リニューアル店をピックアップ。