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【PLAY BALL! CAFE(プレイボールカフェ)】焼津駅前通り商店街にカフェ&コミュニティスペースが2021/12/18(土)焼津にグランドオープン

【PLAY BALL! CAFE(プレイボールカフェ)】焼津駅前通り商店街にカフェ&コミュニティスペースが2021/12/18(土)焼津にグランドオープン

最近、少しずつ新しいお店が誕生している焼津駅前通り商店街に、また新しいお店がオープンした。カフェ&コミュニティースペース「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」は、クリエイターと地域が繋がれる場所を目指しているそうで、焼津の地域性を生かし、人と人との交流が楽しめるところ。プレオープン中に取材に訪れ、店長を務める「株式会社ナイン」の水野優子さんにお話をうかがった。(上写真:プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)提供)

2021/12/18(土)OPEN! グルメ・焼津「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」は人と人との交流を大切にしたカフェ

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「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」は、焼津駅前通り商店街にあるカフェ&ワークスペース。勉強や仕事から井戸端会議まで、さまざまな用途で利用できる。
「クリエイター、学生、地域の方々、観光客、さまざまな方が集まり交流することで、何かを“プレイボール”したくなる、そんな場所を目指しています」と店長の水野さんは教えてくれる。

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」が入るビルは、東京と静岡の二拠点でWebやグラフィックのデザイン、地方創生や地域活性化といったまちづくりと、イベント企画、コワーキングスペース運営、空き店舗活用などを行っている「ナイン」の自社ビルでもある。代表の渋谷太郎さんが焼津市出身で、「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」のすぐ近くにあるコワーキングスペース「Homebase YAIZU」も営んでいる。(「Homebase YAIZU」は現在リニューアルのため休業中)

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」は、「ナイン」がデザインを行っている会社であることを生かし、クリエイターとも繋がれる場所だという。

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「ドリップコーヒー(ホット)」450円(写真提供:プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE))

ハンドドリップで淹れるコーヒー、カフェラテ、チャイなどから、ノンアルコールカクテルのような味わいの「ざくろジンジャー」、静岡のみかんジュースなど、主にドリンクを中心に提供する。
コーヒーが売りではあるが、あくまでも人と人との交流に重きを置いたカフェでありたいということから、コーヒー豆の種類はあえて1種類のみ。
コーヒーが苦手な方や子ども連れの人など、老若男女問わず楽しんでもらえるメニューにしているという。

「自然と会話が生まれる場所にしていきたい」と話す水野さん。取材中、お父さんと小さなお子さんが来店。飲み物を用意している間、水野さんが気さくに話しかけていた。小さなお子さんも不思議と過ごしやすそうな雰囲気がある。

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「カフェラテ」500円。エスプレッソ、ドリップ、水出しと、飲み方に合わせた豆をお願いして焙煎してもらっているそう

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「エスプレッソトニック」500円。エスプレッソを注ぎ入れる工程も楽しい(写真提供:プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE))

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」ではアクセサリーなどの作品販売やイベント等も実施

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店内では、水野さんがつくるアクセサリーやバッグの販売も。台湾や香港で天然石を仕入れてきて、アクセサリーに加工。金属アレルギーがあり、チタン素材のものを自分用につくり始めたのがきっかけで、手づくりするようになったという。他にもつくり手の様子が伝わるような作品販売もできたらと考えているそうだ。

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」が入る建物は、かつては薬局店の店舗兼住居だったという。
本棚になっている部分は、かつて薬局の商品が並んでいた部分。棚の一番上のオレンジで囲まれたライトのような部分にはうっすらと「くすり」の文字が見える。
この棚の雰囲気を生かしてセレクトされた重厚感あるアンティークの家具が並ぶ。奥は昔の喫茶店のような雰囲気もありつつ、手前は新しいカフェのような雰囲気。古いものと新しいものをミックスした味のある店内だ。

普段は一般には公開されていないが、その奥も特別に見せてもらった。長屋を思わせる雰囲気があり、中2階部分は近々シルクスクリーンのスタジオになるそうで、その上は「ナイン」の事務所を兼ねたシェアオフィスがあり、屋上もある。この屋上部分のアーチの形がお店のロゴの由来だそうだ。

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店内には雑誌も多く置かれている。デザイン関係の本も多い

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屋上には人工芝が敷かれ、イベント等の貸し出しを行っているそう

すでにマルシェや、ヨガなどのワークショップを開催しているが、今後もイベント・ワークショップの企画は積極的に行っていきたいという。デザインやマーケティングの勉強会、SDGsゲーム等、カフェを中心としたスクール事業も準備中で、パン屋やほかの飲食店とコラボした企画もできたらと考えているという。

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」の水野さんが、コーヒーのおもしろさに気づくまで

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埼玉出身の水野さんは、東京のインテリア会社に勤務した後、大学の先輩に誘われ、先輩が営む東京のコーヒー店へ転職。いろいろな仕事を経験してみたかったことから、ほかにイタリアン店、インテリアショップと3つの仕事を掛け持ちしていた。
「インテリア会社は正社員だったので、給料は安定していました。店舗で接客販売を経験後、人事担当となり、人を育てる楽しさもありました。でも現場を離れてみると、やっぱり私は接客が好きだったなと感じることが多く、正社員にこだわらず、好きなことや自分に合うことを軸にアルバイトをする人生も悪くないかもしれないと思ったんです」。

「東京で大学の先輩のコーヒー店で働くまで、コーヒーには“苦い”というイメージしかなかったんです。でも、先輩のコーヒー店で働いているうちに、コーヒーは焙煎具合、産地、挽き方によって味が全然変わることを知ったんです。コーヒーって、おもしろいなと思いました。

また、コーヒー店は、スタッフとお客さんとの間に会話が生まれやすい場所。コーヒーのこと、日常の何気ないこと、趣味のことなど、自然と会話が生まれます。なんておもしろい空間なんだろうと思いました。ほかにも、コーヒー店同士の横の繋がりも生まれ、コーヒーフェスなどのイベントの存在を知りました。コーヒーがまちづくりにもなっていたんです」。

「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」の水野さんは実は当初、Webデザイナーになりたかった?!

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しかし、コロナ禍になり、苦境に立たされる。いずれのお店も、アルバイトをやめざるを得なくなってしまったのだ。
「一度に仕事がなくなり、これは道を変えた方がいいかもしれないと思いました。将来、結婚して、子どもができたときのことを考えると、この働き方がよいとは言えないかもしれない。もっと自分にあったよい働き方を見つけたいと思いました」。

自分を見つめ直すためにも、一度、実家の埼玉に戻ったという。
「実はWebデザインの仕事に興味があって。美大とかを出ていないとなれない職業かなと勝手に思い込んでいたんです。だけど、埼玉の職業訓練校にWebデザインとコーディングを学べるというものがあり、これだ!と思い、入校。半年ほど通いました。実際、やってみたら、難しい部分もあるけれども、形になるという感覚が本当に楽しくて。Web関係で転職しようと思い、就職活動を始めたんです」。

インテリア会社に勤めていたときに体調を崩してしまった経験もあることから、あまり負荷がかかる職場にはためらいがあったという。
「実務経験がないので、経験を積まないとと考えていて。埼玉からリモートワークなど、自分に合う働き方があればいいなと思っていました。コーヒー店で働いていたとき、小さな個人店は、Webに疎いところも多いと感じていて、そういう個人店の助けをしているような会社があったらいいなと思っていたんです」。

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そうした中、たまたまインターネットを通じて見つけたのが「ナイン」だった。
「ホームページを見たとき、ビビッときました。サイトに温かみと遊び心があって、これをつくっている会社はきっと素敵な人ばかりだと確信したんです」。
問い合わせフォームから、熱烈なメッセージを送り、面接へとこぎつけた。

Webデザイナーとして東京の会社に入社したいと思っていたという水野さん。ところが、面接で出た話は思いがけない内容だった。
代表から「今、ちょうど静岡の焼津というところでまちづくりをしながらカフェをやろうと思っているんだけれど、Webのお仕事も徐々にスタートしながら、それをやってくれないかな」と言われたのだという。
このとき、初めて「焼津」という地名を知ったくらいだったそうだが、この話を受けることにしたという。「これまでの接客経験も生かしながら、やりたかったWebのお仕事もできる環境がそこにある。知らない街ということは、まだまだ発展途上のはず。やりがいがありそう!」と思ったそうだ。

こうして、2021年6月、焼津へと移住。
2021年7月16日に「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」をプレオープンさせた。
カフェ業務の合間をみて、Webデザインの仕事もしているのだという。
「焼津に来てから、とにかく楽しいことしかないです」と水野さんは目を輝かせて話す。やりたかったことが実現できているのは、水野さんの熱意と行動力あってのことだと思う。
そんな水野さんの熱意とともに、「プレイボールカフェ(PLAY BALL! CAFE)」もどんどん魅力的な場所となっていくことだろう。

紹介スポット

焼津市

PLAY BALL! CAFE

仕事や勉強をしたり、スタッフや地元の人との交流も楽しめたりできる場所

更新日:2021/11/19
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