映画「リボルバー・リリー」8/11(金・祝)公開!行定監督へインタビュー&裾野市ロケ地紹介
2023年8月11日(金・祝)に公開する、綾瀬はるかさん主演の映画「リボルバー・リリー」。行定勲(ゆきさだいさお)監督へのインタビューの様子や、物語のカギとなるシーンを撮影した裾野市のロケ地についてなど、映画の魅力と裏側をたっぷりご紹介!
男たちが乱れ狂った時代に、咲き誇れ!映画史上最強のダークヒロインここに降臨
あらすじ
謎の男たちに屋敷を襲われ女中らを惨殺された細見慎太は、辛くも現場を脱出するが、追っ手に取り囲まれてしまう。
窮地に陥る慎太の前に現れたのは小曾根百合(おぞねゆり)。
慎太を助ける百合の手には、S&W M1917リボルバーが握られていた。
小曾根百合とは何者なのか? 出会いの裏に隠された驚愕の真実を知る由もないまま、2人は行動を共にし、巨大な陰謀の渦に呑み込まれていく。
命を賭した戦いの果てに2人を待ち受ける宿命とは?
監督・キャスト・原作者
監督:行定勲
「GO」(2001年)で、第25回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞。「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)、「今度は愛妻家」(2009年)、「ナラタージュ」(2017年)、「リバース・エッジ」(2018年)など、情感あふれる映像と重層的な人間模様が織りなす作品を得意とする。監督を手がけた作品は、国内外で高く評価され、観客の心を揺さぶり続けている。
プロデューサー:高橋 大典
「牛首村2021」(2021年)、「孤狼の血 LEVEL2」(2021年)、「樹海村」(2021年)などのプロデューサーを務める。
キャストは、主人公の小曾根百合を演じる綾瀬はるかをはじめとし、豪華な面々が勢揃い。
キャスト
綾瀬はるか、長谷川博己
羽村仁成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.)/シシド・カフカ、古川琴音、清水尋也/ジェシー(SixTONES)
佐藤二朗、吹越 満、内田朝陽、板尾創路
橋爪 功/石橋蓮司/阿部サダヲ
野村萬斎、豊川悦司
原作:長浦京(きょう)「リボルバー・リリー」 (講談社文庫)
デビュー2作目となるこの作品で、第19回大藪春彦賞を受賞し、一躍ハードボイルド・冒険小説の名手として注目を集める。
行定勲監督に、映画の見どころをインタビュー
—--------劇中、注目してほしい点を教えてください。
「陸軍との戦いのシーンは、自分で撮っていてもすごいスピードと迫力を感じましたね。その中にはちゃんと、リアリティもある。フィクションを描くには、なかったことをあったかのように見せるための説得力が必要なんです。そこにすごく力を入れましたね。そして、登場人物それぞれに背景があって、感情にも微妙なゆらぎを感じられるところにも注目してほしいです」
—--------百合だけでなく、それぞれの登場人物が抱く信念や感情が演技から伝わってきました。
「ありがとうございます。このお話をいただいた時、実はアニメーション映画としても成り立つんじゃないかって思っていました。アニメーションの方が自由度が高いし、映像としてできないことがないからこそ、観ている方へも伝わりやすい。でも、人間ってもっと不可解で、ゆらぎがあって、わからなくていいこともあるのかなと考えたんです」
「演技って、背景にいろんなものを孕(はら)んでいて、役者の意志が生かされる。そして、読み取ろうとする目をもつ鑑賞者にだけ伝わる。アニメと大きく違うのはそこです。役者が“伝えよう”とする細かな心情の変化は、生身の人間が演じているからこそ表現できるものなんです」
—--------演技について、監督から役者へはどのような指示をされたのですか?
「僕が伝えたのは、登場人物の背景だけでしたね。それを受け取った役者自身が噛み砕いて表現した、登場人物の“内なるもの”が映り込んでいると思います」
—--------女性の持つ強さを描くときに、監督はどのような表現方法を選びましたか?
「強さというよりは“美しさ”を表現したかったんです。僕は、美しさに勝る強さはないと思っています。これは男性も女性も関係ない。アクションシーンって強靭な肉体や凶暴性が描かれることが多いですよね。でも、そういった強さの裏には弱さが潜んでいると僕は思います」
「劇中に登場する女性は、凶暴さではなく、純真さを描くようにしました。自分の一番信じる揺るがない“何か”に向かって前に進んで行く純真さが、本当の強さを発揮する源になるんです」
「百合は、スパイとして女性の特性を生かして作られた兵器。綺麗な服を着て要人に近づき、リボルバーで撃ち殺す。そして絶対に外さない。どうしてこんな恐ろしいことをやっているのかと考えたときに、それは百合にとって守りたい強い信念があるからなんですよね」
小曾根百合が守りたかった信念とは何なのだろう。ぜひ映画を観て感じてみてほしい。
華やかながら、戦乱の時代でもあった「大正時代」を描く
もうひとつ注目すべきは、映画「リボルバー・リリー」で描かれる、大正時代の帝都・東京の様子。
時代背景に沿った街並み、衣装、電車が走る様子など、細かなところまでこだわり抜いたからこそ、現代とは異なる時代を描いたストーリーにも鑑賞者がどっぷりと入り込める。
男尊女卑が当たり前の時代に、愛をもって育てられた百合というスパイがどのように物語を動かしていくのか。時代背景とともにその人間模様にも注目してほしい。
「現代に生きる僕たちは、女性が活躍する作品を色々なところで目にするでしょう。ただ、その中でも大正時代を描いた作品は少ない。そういった意味では、今まであったようでなかった作品になったのではと思っています」
さらに、映画の撮影を開始してすぐ、ウクライナで戦争が勃発。大正時代に生きているはずの百合や軍人たちの言葉が、現代に生きる自分にそのまま突き刺さった。
監督の中でも、現代の戦争というこの出来事が作品を作る意図のひとつになっていったそうだ。
ロケ地となった、裾野市
映画「リボルバー・リリー」は、豊かな自然が魅力の裾野市でも撮影が行われた。
裾野市のロケは、今里の山林、五竜の滝(雌滝)、「忠ちゃん牧場」周辺の3か所で行われたが、中でも今里の山林では、物語のキーポイントとなる「国松の小屋」のオープンセットを設置し、長期間にわたって撮影された。
裾野市ロケ地について、監督からのコメント
「最初の撮影シーンが、今里の山林で撮った銃撃戦の場面でした。これを最初に撮影できたことが、この映画にとって大きな道を作ったと思います。撮影したものを軽く編集し見せてもらったとき、深緑の中で銃から放たれる火花の赤が美しく、対面の戦闘シーンもとても説得力があった。僕や役者を含め映画に関わる全員が圧倒され、期待感を持ってその後の撮影に臨むことができたんです」
「夜の場面では、傾斜を生かした演出ができたのも、あの森があったから。長い期間セットを設置させて頂けたおかげで、リアリティーのある世界観が作れたと感謝しています」
裾野市長 村田さんに聞く!裾野市の魅力って?
—--------映画ロケ地としての裾野市の魅力を教えてください!
「富士山麓に広がる裾野市は、他にはない数々の美しい自然が残っています。苔むした神秘的な森、壮大に広がるススキ野原など、どこにでもありそうで、ここにしなかい風景があります。映画『リボルバー・リリー』では、激しい銃撃戦、映画『樹海村』は巨匠 清水崇監督のホラー作品でしたが、内容やジャンルにとらわれずにエンターテイメントを受け入れる土壌がまち全体にあり、広がりを見せています」
“人と企業に選ばれるまち”をスローガンとしている裾野市。映画やドラマなど、“映像作品にも選ばれるまち”を目指し、ロケ誘致や支援に取り組んでいるそうだ。
—--------今後、映画「リボルバー・リリー」をはじめとし、数々の映画で活用される裾野の楽しみ方や見どころを教えてください。
「話題の映画や人気ドラマにもたびたび登場する須山地区には、遊園地『ぐりんぱ』、『富士サファリパーク』、『天然温泉 ヘルシーパーク裾野』など家族で楽しめるスポットも充実しており、富士山麓の美しい自然が奏でるロケーションとともに、家族や友人とのゆったりと充実した時間を過ごすことができます。映画スタッフやキャスト絶賛の裾野グルメを堪能するのも楽しみ方のひとつですよ!」
ロケ地めぐりと一緒に楽しみたい!裾野市のおすすめのお店
「蕎仙坊(きょうざんぼう)」
地元市民からも大人気の蕎麦店
「潜酔狂(せんすいきょう)」
ロケ隊に人気!ケータリング、夜食提供などでも大活躍の鉄板・お好み焼き店
「いちごの里 Berry Good!」
行定監督、綾瀬はるかさんも絶賛!「いちごおり」が食べられる
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©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズ
その人らしさやそこにある想い、空気感、手触りを大切に書いています。まちを歩いて、自分だけの“好き”を見つけることの楽しさを、文章を通して伝えられたら嬉しいです。