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今、学んでおきたい!エネルギーの上手な活用「エネルギーミックス」vol.01

今、学んでおきたい!エネルギーの上手な活用「エネルギーミックス」vol.01

猛暑日が続いた2023年の夏。毎日のように使ったエアコンの電気代が気になった人も多いはず。「電気使用量はあまり変わっていないのに、電気代がここ数年上がり続けている…」「このままずっと電気代は高くなっていくの?」という疑問を解消するため、覚えておきたいキーワードが「エネルギーミックス」。私たちの暮らしに不可欠な電気が、どんな資源を使い、どうやって作られているのか。WOMOモニターのふたりが、名古屋大学教授 吉橋幸子さんが講師を務める「エネルギーミックス」についての座談会に参加した。

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アンケートのURLはコラムの最後に掲載されているので、要チェック。

お話をするのはこちらメンバー

【講師】吉橋 幸子さん

名古屋大学核燃料管理施設(大学院工学研究科総合エネルギー工学専攻)・教授。大阪大学大学院工学研究科修了。大阪大学博士(工学)。がん治療のための中性子発生装置の開発に取り組むとともに、放射線の生体影響についても研究を行っている。休日はサーフィンでリフレッシュ。


【WOMOモニター】松本さん

ひとり暮らしを満喫中。環境問題に興味があり、『海と日本PROJECT』のイベントで、海岸清掃などに参加する。「エネルギー」は太陽光など自然エネルギーをイメージする。


【WOMOモニター】漆畑さん

実家暮らしで、家族みんなで電気代を節約するために、使っていない部屋の電気をこまめに消すようにしている。エコ、自然、環境にやさしいというキーワードが気になる。


まずは発電方法の種類を知ろう!


「まず、今の発電方法は、どんなものがあるか知っていますか?」


「火力、水力、風力、原子力…」


「地熱、太陽光…バイオマスも聞いたことあります」


「おー!いろいろ出てきましたね。おふたりともスゴイ!これらを分類すると『火力』『原子力』、それから『再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス)』に分けられます。その発電量の割合は分かりますか?」


「中学や高校の授業で習ったんですけど、忘れちゃった…!」


「70%が火力、原子力は10%かなぁ。20%は再生可能エネルギー」


「私は20%が原子力じゃないかなと思います」

出典元:資源エネルギー庁「日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問」を基に作成


「松本さんが正解ですね。でもね、漆畑さんが学校で習った頃は、再生可能エネルギーが今ほど盛んではなく、確かに原子力は20%くらいあったんです。いずれにしても、火力が70%の割合は、多く感じますね。そもそも、火力発電の仕組みは知ってるかしら?」


「石炭とかを燃やして…それからどうなるんだろう?」


「水を循環させて、燃料を燃やして発生した蒸気で発電機の羽根を回して発電します。ここで重要になるのは、“なにを燃やすのか”です。さっき石炭が出たけれど、他には何があるかな?」


「石油!」

※イメージ図


「正解!石油以外の燃料で、天然ガスも聞いたことがあるかと思います。先ほど挙げてもらったバイオマス発電は動植物由来のバイオマス燃料を燃やした熱を利用しますし、地熱発電も地熱で温められた地下水から発生する蒸気を利用します。ちなみに、原子力も発電の仕組みは同じなんです。燃料を燃やす代わりにウランの核分裂で生じた熱で水を沸かします。風力発電は、蒸気の代わりに風の力で羽根を回します」

なぜ、電気代は高くなったの?エネルギーを輸入に頼る日本のエネルギー自給率


「最近の電気やエネルギーのことで気づくことってありますか?」


「電気代がすごく上がっていることはよく聞きますね。今年のはじめは暖房を節約してってよく言われていたし」


「私も真っ先に思いつくのは電気料金が上がったことです。一緒に住んでいる両親からも、電気代が高いからすぐに消してって言われています」


「今日の話題は、まさにそこからです。おふたりとも気づいていてよかった(笑)。実際に2011年からの10年間で、1kw/hあたり6円くらい上がっています。これはなぜだと思いますか?」


「2011年からだから、東日本大震災の影響ですか?」


「正解です。東日本大震災のあと、日本中の原子力発電がストップしてしまいましたよね。でもその後、2023年にかけてもグンと上がりましたがなぜでしょう」


「それって…ロシアのウクライナ侵攻があったから?」


「そうですね。でも、どうしてロシアのウクライナ侵攻で日本の電気代が上がるのか、その理由を一緒に考えてみましょう。日本の発電の約70%を占める火力発電の燃料割合は、天然ガスが一番多いんです。これらは海外で産出されていて、特にロシアは天然ガスの主要輸出国。戦争などの影響で、情勢が不安定だと相場に反映して価格が高騰することもあります」


「今の日本は、約70%が火力発電。でもその燃料割合で一番多い天然ガスを、輸入に頼っているのか…。ってことは、輸入できないと発電ができない!?」

出典元:資源エネルギー庁「日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問」を基に作成


「そうね。実は、2020年のデータにおける日本のエネルギー自給率は、わずか11.3%しかないんです」


「えっ、たった11.3%…」

安定した発電を続けるために必要な「エネルギーミックス」


「エネルギー自給率を上げるためには、国産のエネルギーが必要になるので、日本でもいろいろなエネルギーを模索しています。松本さんが言った、地熱発電も重要な資源。観光資源になる温泉との共存が課題ですが、私が先日視察した岐阜県にある地熱発電所は、発電に活用した温水を温泉街に送る仕組みを作っていました」


「でも、再生可能エネルギーは自然の変動に影響されるから、安定供給は難しそうですね。なにかひとつのエネルギーに頼ると、それぞれに問題がありそう」


「そこで重要になるのが、ひとつのエネルギー源や発電方法に頼らずに、いろいろ組み合わせる『エネルギーミックス』です。聞いたことありますか?」


「全然ないです!」


「ですよね(笑)。これが、今日一番覚えてほしい言葉なんです。ちなみに、2030年度の発電量の割合目標はこんな感じ!」

出典元:資源エネルギー庁「日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問」を基に作成


「世界情勢や災害の影響、天気などの影響を受けすぎず、安定した発電を続けるために、『エネルギーミックス』の考え方はとっても重要なんですよ。次の章では『エネルギーミックス』について詳しく説明していきますね」

次回のコラムでは『エネルギーミックス』について詳しく紹介するのでお楽しみに。

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■応募期間:2023年12月5日(火)~2024年1月8日(月・祝)
■注意事項:当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。

更新日:2023/12/6

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