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womoシネマ伝道師こしあんの『ぐるぐるシネマ迷宮』

筆者だけの思い出調味料満載の懐かし作品から、あまり共感を得られないようなディープな作品まで、密かな魅力いっぱいのシネマ迷宮へようこそ。出口はたくさんあります。

こしあん

Original

【第13回】モテキ(2011年)

こしあん的モテキのススメ

筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。

モテキ(2011年)

あぶない……あぶないよ……こんな女、一番あぶないに決まってるじゃないか!
さんざん振り回されて終わりだよう。やめときなよう。

こんな女とは、長澤まさみ演じる【みゆき】のことである。
どう見てもビッチ(新年早々、汚い言葉でゴメンナサイ)なのに、それを巧妙に隠せる技の高さよ! しかもたぶん計算ではなく、自然とやってのけるとは……おそるべし。
口移しでミネラルウォーター飲ませるとかあぁぁ、何それえぇぇ。

でもきっと、世の男性の99.9%が、こういう女性が好きなんだろうなぁ。
ノーヒットノーラン、完全試合だよ。
過去も未来も永遠に非モテ女子の私・こしあんは、大敗北を認めざるを得ないよ。

というわけで今回は、非モテ女子の立場から、ねたみ・そねみ・ひがみ満載でお送りする、こしあん的モテキのススメです。
音楽について詳しくはサツキさんのコラムをどうぞ!
<9番>サツキ的「モテキ的音楽のススメ」

新年一発目ということで、とにかく明るく楽しい映画『モテキ』を観て、初笑いしちゃってください!

あなたはどのタイプ?

映画『モテキ』には、森山未來演じる、三十路を超えたこじらせ非モテ男子・藤本幸世を取り巻く、4人の女性が登場します。
長澤まさみ演じる【みゆき】
麻生久美子演じる【るみ子】
仲里依紗演じる【愛】
真木よう子演じる【素子】

自分に一番近いのは【るみ子】だなぁと思いながら観ていました。自尊感情が低めで、無理してがんばって相手に合わせがち。さすがに、あそこまで重くはないですけど……汗
るみ子の感情や行動に共感しちゃう部分はたくさんありました。

【みゆき】みたいな女性とは、飲み会やコンパで一緒になりたくないですね……。モテる人はいいなぁ、うらやましいなぁと思いながら、絶対、自分はああいう女性にはなれないとわかっているので、どんどん惨めな気持ちになっちゃいます。

あっけらかんと明るく生きていて、一見バカっぽく見えながらも意外と真理をついてくる、バツイチ・シングルマザーの【愛】は、けっこう好き。一番友達になりたいタイプ。

こういうふうに生きたいなぁとひそかに憧れるのは【素子】です。言いたいことをガシガシ言って、幸世をどつきまわす。がさつではあるけれど、的を得たアドバイスがかっこいい。

私は基本的にラブストーリーが苦手なのですが、笑いの要素やミステリーの要素が入っていれば楽しめます。
その点『モテキ』は、ベースは恋愛ですが、とにかく演出が楽しくて、斬新。
始まってすぐ、わけあって幸世がフェス会場から逃げ出すのですが、その心情を大江千里の「格好悪いふられ方」のカラオケ画面で表現するという演出方法を見て、この映画は絶対に面白い! と確信しました。
ぐしゃぐしゃな顔で「死にたい死にたい死にたい死にたい……」とつぶやきながら走って逃げる幸世の姿がたまらなく面白い。

遠い昔、「5分に一度、罠がある」というキャッチコピーのわりには、たいして罠のないアクション映画がありましたが、『モテキ』は、「5分に一度、声をあげて笑う」。
「5分に一度、罠がある」の映画が何だったかは思い出せないけれど、このキャッチコピーは秀逸だと思うわ~。映画の内容は覚えてないけれど、キャッチコピーだけは20年以上(たぶん)も覚えているんだから!!

また脱線しちゃったけど、『モテキ』は「5分に一度、声をあげて笑う」。コレ、ほんと。
笑いのツボがぜーーーんぶ私の好みでした。
モテない男の悲しみをこんなカタチで笑いへと昇華させるなんて、とってもファンタスティック!!!
幸世の心情をJ-POPの曲で表現するという演出が本当に上手い。また、ジャンルも幅広くて、最近の曲だけじゃなく、TMネットワークとか90年代の曲もあったりするので、私世代にもハマるんですよね~。

ねたみ・そねみ・ひがみが爆発

恋愛と音楽って、切っても切れないものですよね。音楽を聴いて励まされたり、とことん落ち込んだり、カラオケで熱唱してもやもやを発散させたり、ちくしょーって走り出したり。

みゆきと幸世は音楽の趣味が合うことで、すぐに打ち解けるけれど、るみ子とはあまり趣味が合わない。
「もうB'zとか聴かないからあぁぁ……重いとか言わないでえぇぇ」は、るみ子の“重さ”を実にうまく表現している名シーンだと思います。もう、つらくて見ていられないよ……。

反対にみゆきは、誰に対しても自分の好きなものを好きって言うし、相手に合わせて趣味を変えようなんて思わない。だからこそ、魅力的なんでしょうね。
でもそれって、自分に自信があるからできることなんですよねぇ。
そういうのを全部とっぱらって、相手に合わせすぎるのではなく、ありのままの自分を出して好きになってもらうのが、本当は一番いい。
けれど、私のような人間にとっては、そこまで辿り着くのって、けっこう勇気がいるんです。

そして、幸世がみじめな気持ちで夜の街を疾走する時にかかる、橘いずみの「失格」の歌詞に、ズキュンと心を撃ち抜かれてしまうんです。


この映画を観ているあいだ、みゆきの言動に何度「この女は……」と震えたことかっ!!
私の中の、ねたみ・そねみ・ひがみが総動員で暴れ出していましたよ。

みゆきは、金子ノブアキ演じる音楽フェスなどを主催する若きカリスマ・ダイスケと不倫してるんですが、この男がまた、いかにもな感じで、人物設定の絶妙さに唸りました。
みゆきはみゆきで、不倫というどうしようもない恋愛で悩み、傷ついているんだろけど、うーん、なんだかなぁ。
「幸世くんとだと成長できない」とか言うのですが、このセリフ、一番「はぁ?」となりましたね。
でも、ちょっと冷静に考えてみると、20代くらいの頃の自分もそうだったかも、と思い直しました。
……あ、そう言って誰かをふったわけではないですよ、そんな状況ないんで(-_-;)

「お互いを刺激し高め合い、成長できてこそ本当の恋愛」みたいな理想にとらわれすぎて逆に苦しむ、ということです。

一緒にいればイヤでも影響し合うし、良い方向へと変化するのも悪いほうへとひきずられるのも、それは本人次第だということに気付くのに、ずいぶんかかりました。

【今日のまとめ】

そんな感じで、たった2時間のなかに、恋愛のドキドキ、痛み、苦しみ、喜び、自己嫌悪、まぬけさ、恥ずかしさなど、いろんな要素が詰まっていて、笑いいっぱいのエンターテインメントに仕上がっています。

ドラマ版が先にあって、映画ではその一年後が描かれています。私は映画→ドラマの順で観てしまいましたが、それでも十分、楽しめます。ドラマも映画も大根仁監督による演出なので、ノリはまったく一緒で、何度も繰り返し観たくなる楽しさ!

流れる曲も、マニアックすぎず、メジャーすぎず、そのバランスが絶妙。

最後に……
モテない男をこじらせて、相当めんどくさいメンタルを持っている幸世を見事に演じた森山未來と、「演技してないよねぇ?」というくらい素でハマっている、かっこいいわけじゃないのになぜか女性の心をひきつける遊び人スミさんを演じたリリー・フランキーに、あっぱれ。


【今日のまとめ】
いろんな楽しみがつまった遊園地のような面白さ
映画の枠を超えた恋愛エンターテインメント


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■モテキ(2011年)
監督:大根仁
出演:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子
【公式HP】
(C)2011 映画「モテキ」製作委員会

隔週水曜更新。次回の更新は1/18(水)です。 

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みんなのコメント2

サツキさん、コメントありがとうございます!
男性と女性でだいぶ見方が変わるし、同じ女性でも人によって全然変わってきますよね~。長澤まさみの「お先にドロンします!」には、いろんな意味で打ちのめされました(-_-;)
みんなであーだこーだと、モテキ談義をしたいです♪ 2017年01月11日 18:09

待ってました!「モテキ」ネタ!
これ見る人のタイプによって、それぞれのキャラクターの見え方が全く違ってくるのが面白いですよね~。
イラストの幸世君も似てます♪
2017年01月11日 13:42

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