【第39回】もうすぐブレイク? タイ・シェリダン
ちょっと覚えにくい顔と名前ですが
筆者:こしあん
映画・海外ドラマ、読書、お笑い、カメが大好き。特技はイントロクイズ(80年・90年代ソング限定)。
怖がりのくせにホラーとミステリーが大好きで、生まれ変わったらFBI捜査官になりたい。
休日にどれだけ家にこもっていてもまったく苦にならない超インドア派。
ゆるい解説と小学校から上達していないイラスト(ときどき)で、好きな映画を紹介していきます。
私にカネと権力をください
今、私が一番注目しているハリウッドの若手俳優は誰だと思います?……梅雨時の不快感を増長し、イラっとさせるような書き出しでスミマセン。。。
早く、言います。その名はタイ・シェリダンです!
誰それ?って方がほとんどかと思われますので、「タイ・シェリダン 画像」でググってみました。
【タイ・シェリダン 画像】
私にカネと権力さえあれば、今すぐ、彼を主役とした作品をたくさんプロデュースするのに……。
まぁ、私ごときがそんなことをせずとも、きっと近いうちにブレイクするはず!
一番最近の作品は、4月に公開された、スピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」。ここからさかのぼって、おすすめの3作品をご紹介していきたいと思います。
レディ・プレイヤー1(2018年)
こういうのを待ってたんです!
今みたいに冷めた見方や斜めからの見方なんかせず、純粋に映画を楽しんでいた80年代を思い出し、ドロドロに濁っていた瞳が透明になりました。ちょっと視力まで回復しちゃったような気分。
ありがとうスピルバーグ! やはりあなたは天才です!
ゲームウォッチに衝撃を受け、ファミコンに育てられ、大人になってから一時期オンラインゲームにハマって現実がおろそかになっていた私のような人間には、ささりまくる映画でした。
タイ・シェリダンが演じるのは、VR世界〈オアシス〉に仕掛けられた3つの謎を解き、創設者が遺した莫大な遺産をかけた戦いに挑む主人公ウェイド。
2Dで観たのですがそれでも映像がスゴすぎて、三半規管の弱い私は、序盤のカーレースのシーンで軽く酔った……でも、あの攻略法には胸が躍り、そしてなぜかちょっと泣きそうになった…笑
ガンダムは詳しくないけど、終盤でのメカゴジラとの戦いは胸アツ! 「オレはガンダムで行く」というセリフが日本語だったのもニクい。ちょっと興奮しずぎて座席から立ち上がりかけた。
劇場から出たところで、アニメ好きっぽい男子学生4人組が、ガンダムについて楽しそうにアツくしゃべり倒していた場面に出くわしてほっこり。映画の良さって、そういうところよね!
現実世界でしか体験できないこともあるけれど、バーチャルの世界でしか体験できないこともある。大切なのはバランス。
ホラー映画の金字塔『シャイニング』のシーンも良くできてたなぁ。昔、映画が原作のファミコンソフトがいろいろあったことを思い出しました。
スピルバーグ監督の、映画愛がジンジンと伝わってきます。
とにかくひたすら楽しい140分。いろんな世界を体感できる、ポップカルチャーの【玉手箱】です。ワクワク、ハラハラ、ドキドキ、ワクワク、ハラハラ、ドキドキ……の繰り返し。
VR世界でのシーンが多いので、素のタイ・シェリダンがあまり見られないのがちょっと寂しいですが……。
ゾンビーワールドへようこそ(2015年)
普段はちょっと周りからバカにされているような冴えない男子高校生3人が、ボーイスカウトの知識と経験を駆使して、ゾンビと戦うという、あらすじだけでもう、どストライク!
最初に研究所でゾンビが蔓延してしまう原因を作った、おバカな清掃員のシーンで、「あ、この映画は面白い」と確信。
友情と甘酸っぱい恋。キュンキュンするね~。青春だね~。青少年たちがわちゃわちゃしながら協力し合って何かと戦う映画を観ると、すぐ『グーニーズ』を思い出してしまう世代です…笑
全編にわたってものすごくくだらないけど、ものすごく面白い。頭からっぽにして声出して笑えます。
高校生たちが成長する青春映画としても良くできています。
下ネタとお色気、そしてくだらない笑い満載ですが、そのラインもギリギリちょうどいい。ゾンビのおっぱいを堪えきれずに揉んじゃうシーンには大爆笑。よくやった!
でも個人的には、最後のキスの相手はそっちじゃないだろうと思いました。そこだけが残念。
ゾンビものは、まじめなヤツよりもコメディが最高だな、と確信。私のなかで「ゾンビコメディ」が宇宙一好きなジャンルになりました。
どうでもいいけど、この映画のタイトル、なぜか「ゾンビー」ってのばすんですね。邦題つけた人のこだわり?
MUD ーマッドー(2012年)
この映画で初めてタイ・シェリダンを知りました。
14歳という微妙な時期の心の葛藤を静かな演技の中で見事に表現。
親友役のジェイコブ・ロフランドはこれがデビュー作と知り、さらにびっくり。
この少年二人の演技が自然でとにかく素晴らしいんです。
アメリカ南部アーカンソーの川岸に暮らしているエリス(タイ・シェリダン)は、親友のネックボーン(ジェイコブ・ロフランド)と出かけた川の中州でマッド(マシュー・マコノヒー)という男に出会います。いかにもワケアリな雰囲気のマッドに興味をもつエリス。二人の間に次第に友情が芽生えるも、マッドが殺人容疑で指名手配中であることを知ります。マッドは幼なじみで最愛の女性ジュニパーとの再会を夢見ており、エリスとネックボーンはその手助けをするのですが……。
こういう少年たちの友情と成長の物語、好きだなぁ。
キレイな川の中だけで生きていては、経験値が足りないんだよね。目をそむけるだけでなく、泥の中で汚いもの、理不尽なものに触れることで、人は成長できるんだと思います。
蓮の花は泥の中で生まれ、泥の養分により成長し、水と空気と太陽をエネルギーにして、美しい花を咲かせる。
泥まみれの私、いつか優美に咲く花を夢見て、今日も粛々と生きています……笑
WOMOシネマ伝道師こしあんの『ぐるぐるシネマ迷宮』 筆者だけの思い出調味料満載の懐かし作品から、あまり共感を得られないようなディープな作品まで、密かな魅力いっぱいのシネマ迷宮へようこそ。出口はたくさんあります。