横山さんご夫婦|庭師 2LDK+植物室
【profile】
小山町在住。庭師。「Hitotoki」という屋号で活動中。父親に勧められるがまま造園の仕事に就いたが、苔玉やテラリウムに夢中になったのを機に植物と仕事が大好きに。
人も植物ものびのび? 新旧混然を味わう植物室がある家
庭師の横山太一さんが暮らす家には、植物室がある。築45年の空き家を購入時、リノベーションを依頼した住宅作家の長尾隆行さんに真っ先にリクエストした空間だ。多肉植物やサボテンを中心に “ひとクセ” ある植物を眺め、愛でる時間は、至福のひとときだと太一さんは目を細める。室内に目を向ければ、リビングの向こうに、巨大なビカクシダが床の間に掛かる和室が見える。座卓や茶箪笥(ちゃだんす)は、前オーナーから引き継いだものだ。暮らしに古いものを取り入れ、味わいを活かしながら暮らす夫妻。この家に暮らし始めてから新たに選んだ家具や雑貨と、元々この家にあるものとが馴染みすぎていて、どれが古くどれが新しいのか、区別がつかない。植物はのびのびと暮らし、いろいろな時代やテイストが同居するこの家の懐はあまりに深く、陽だまりと薪ストーブの温もりに癒され……気付いたらあぐらで座っていたほどリラックス。すっかり話し込んでしまいました。
夫妻の似顔絵は、イラストレーターの優日さんに描いてもらった
愛車は、映画で見て気になっていたフォルクス・ワーゲンのカラベル
お気に入りが並ぶ植物室。長尾さんと植物談義に花が咲くことも
陶芸家のTSUBORAYAさんちのチビ姫ちゃんが描いたイラストを、大切に飾る
「HAPTIC HOUSE」を主宰する長尾隆行さんから贈られた棕櫚(しゅろ)のほうき
塵とり「柿渋はりみ」は友達からの誕生日プレゼント
床の間の壁に掛かる巨大なビカクシダ。前衛アートのような迫力!
リビングの格子窓の向こうが植物室。梁から下がる照明は、フランス製のビンテージ
直美さんが一目惚れして選んだ壁のタイル。ボタニカルな色合いが植物室のある家にマッチする。ダイニングテーブルは工業用のパレットに古道具の脚を取り付けて造作
ワタシの特等席
薪ストーブの熱と陽射しでじんわりと温かいこの場所が、冬の間の特等席。休みの日、庭で薪を割るのは太一さん。その薪を部屋に運び入れストーブにくべるのは奥さまの直美さん。あ・うんの呼吸。役割り分担はパーフェクト!
favoriteアイテム
A/太一さんが育てるサボテンの1つ。トゲがない。京都のサボテン専門店「棘屋(とげや)」で購入
B/長尾さんが主宰する「HAPTIC HOUSE」では、月イチカフェのほかイベントを開催。そこで見つけたランプ
C /玄関ホールの壁に掛けられているが音が大きいので動かしていない。直径約80cmと大きく、存在感は抜群だ