【フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)】ジビエを使った洋食や定食などを提供するカフェが2021/4/10(土)に川根本町にオープン
川根本町に移住してきた大渕あゆみさんと菅野光さんが営む「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」。町の魅力を伝え、地域活性化を目的に企画されたカフェだそう。大渕あゆみさんにお話をうかがった。
2021/4/10(土)OPEN! グルメ・川根本町「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」
「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」のジビエ料理がおいしい
大井川鐵道千頭駅の目の前、川根本町観光協会がある建物の2Fにオープンした「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」。白い壁と白い天井、木の床の空間に、木の家具とナチュラルなインテリアで彩られ、ちょっと都会的な雰囲気もあるおしゃれなカフェだ。
看板メニューは、新鮮なシカ肉をミディアムローストにした「鹿肉のロースト」1600円と、イノシシ肉(ボア)がごろっと入ったデミグラスソースベースの「ボアシチュー」1600円。地元の猟師さんが新鮮なうちに加工しているため、臭みがなく「ジビエはちょっと苦手」という人でもおいしくいただける料理だ。
取材では撮影した「鹿肉のロースト」をいただいたが、ローストビーフのようにやわらかく、ソースと合わせるととてもおいしかった。
「観光客の方におすすめなのはもちろんなのですが、シカやイノシシの肉を日常でも食べる地元の方も、普段は鍋料理などにしてしまうことが多く、洋食にすることはあまりないといいます。地元の方にも楽しんでいただける料理にしました」と大渕さんは話す。
千頭駅前なので地元客も多い立地。周辺で仕事をしている方には、ハンバーグやチキンのグリル、オムライス、ポークソテー、生姜焼き定食といった日常的に手軽に食べられるランチ850円も用意している。また、奥には畳コーナーがあり、子ども向けのおもちゃも置いてあった。
「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」の大井川クリームソーダはかわいくておいしい
大井川の川の色 “大井川ブルー” を表現した「大井川クリームソーダ」550円も人気メニューの一つ。藍藻類のスピルリナから抽出した天然色素を使ったライチ味のソーダで、バニラアイスの上には、岩塩がふってある。レモンもきかせ、甘くなりすぎず、さっぱりといただけるドリンク。ちなみに川根本町産の柚子ジャムを使った「ゆずエール」450円もおすすめ。
8時間かけて1滴1滴抽出している水出しの「アイスコーヒー」450円は、店内でもひと際目を惹く存在。2021年3月末にオープンしたばかりの川根本町の「KANATA COFFEE」の自家焙煎コーヒー豆を使用。ホットは浸漬式ドリップで淹れてくれる。
ワインや日本酒などのお酒も提供しており、川根本町同様、南アルプスユネスコエコパークに指定されたエリアのものを提供している。山梨県北杜市のグレイスワインから仕入れたワイン類や「愛している」「プロプロ」という山梨県のワイン、「北緯35℃のテロワール」「春ひとひら」という長野県の日本酒など、静岡ではあまり見かけない銘柄のものも。なお、ドライバーの方にはドイツから仕入れた本格的なノンアルコールビールも用意されている。
「ガトーショコラやチーズケーキなど、自家製でケーキも提供しています。ケーキとワインの組み合わせもおすすめなんですよ」。
他にも川根本町の抹茶入り玄米茶や川根紅茶は、お水代わりにフリードリンクとして提供してくれているのが嬉しい。こちらのフリードリンクは、固定ではなくさまざまなお茶屋さんから仕入れて変わることがあるので、行く時の一つの楽しみにして欲しい。
「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」は川根本町が企画したカフェ
「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」は、実は川根本町が企画したカフェだ。お店がある場所は、もともと飲食店の入れ替わりが多い場所だった。観光に来た人だけではなく、地元の人にも楽しんでもらえる町起こしの場所にしたいと、町役場がカフェ運営をしてくれる人を募集したのだという。
大渕さんはもともと東京在住で小学校の先生をしていたが、子どもの頃からいつかカフェをやりたいという夢があったそう。
「家賃が高い東京では、カフェをやるのはなかなか難しいかなと中学生くらいになった頃には諦めていたんです。実はカフェの店舗オーナーと知り合いで、4年ほど前から川根本町にはよく遊びに来ていました。自然が豊かで、人も優しい町。いつかこんなところに住みたいなと漠然と思い始めていました」。
2020年7月、オーナーから川根本町が企画するカフェの運営者募集の公募の話を聞く。諦めていた夢を叶えるチャンスだと思い、思い切って応募したそうだ。京都でアパレルに勤務していた菅野さんにも声をかけたところ、一緒にやってくれることに。2021年2月、2人で川根本町へ移住してきた。
「川根本町は魅力的な人がたくさんいます。シカやイノシシを状態のいいお肉に加工してくれる猟師さん、カフェにオーガニックな野菜を提供してくれる『hajimari yuu』の女性オーナー、ゲストハウスを営んでいる人、パン屋をやっている人……。みなさん、こだわりを持って仕事をしていて、たくさんの刺激をもらっています」。
大井川鐵道をはじめ、自然を満喫できるアクティビティ、古民家を利用した素敵な飲食店などが多い川根本町は、今、静岡県内の中でも移住してくる人が多いエリアの一つ。大渕さんの話では「昨年は亡くなられた方の数より、移住してきた人の数の方が多い」という話だから、なかなかすごい。
「実は私たち2人以外に、お菓子づくりが得意な弟、茨城在住だった友人も一緒にお店を手伝ってくれることになり、2人とも川根本町に移住してきたんですよ」と笑う。
取材した日は、ちょうど大渕さんの友人たちによるアクセサリーやドライフラワーなどの作家作品のポップアップ販売も行っていた。川根本町の観光情報のパンフレットや、お土産なども販売している。今後はワークショップなどのイベントも行うそうなのでInstagramなどでチェックしてみて。
「店名の『Folk knot』は、お弁当販売と焼き菓子の移動販売を行っているオーナーのお店の店名で、『STIR』には“かき混ぜる” “ごちゃ混ぜ” “扇動する” “奮起させる”といった意味があります。
カフェを運営しているメンバーは、年齢も経歴も出身もばらばらですが、自分たちが好きだと思うこと、ワクワクすることを、みなさんと一緒にやって輝いていけたらなと思っています。そんな思いを『スター』という店名に込めました」。
ふらっと立ち寄ってテイクアウトだけ、ゆっくり長時間滞在もOK。思いのままに過ごしてほしいとのこと。おいしい料理を食べに、わざわざここを目指してきたくなる場所だ。
【MENU】
※料理やドリンクなどはテイクアウト可能 ※料金は前払い制
「フォークノットカフェ スター(Folk knot cafe STIR)」の詳細はwomo店舗ページをチェック
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