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日本人が食べやすいようにアレンジしたタイ料理・ベトナム料理『コロニアルキッチン』

日本人が食べやすいようにアレンジしたタイ料理・ベトナム料理『コロニアルキッチン』

【womoに教えて!】グルメ、雑貨、お出かけなど、さまざまなキーワードでwomo読者におすすめのスポットを聞き込み調査。数ある回答の中から厳選し、womo編集部が取材を実施しました。今回のキーワードは「タイ料理」。

『静岡パルコ』から徒歩30秒。扉を開くと、ふわっとナンプラーの香ばしい香りが漂い、落ち着いた雰囲気の店内には、アジア各地で調達した家具や小物が配置された、あたたかい空間が広がっている。

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この場所で15年以上アジア料理を提供し続けている店主の栗田さんは、学生時代に行ったベトナム旅行の際に食べた「フォー」と「バインミー」のおいしさに衝撃を受けたそう。

異業種から転職し厨房へ

もともと飲食業界とはまったく別の仕事をしていたが、年に一度はタイやベトナム、バリ島へ行くほどのアジア好き。旅行先ではそのつど食べたことのない料理を求め、旅を楽しんでいたという。旅の途中、食べ物に関してはさまざまな失敗も経験したそうだが、それ以上に馴染みのなかったハーブやスパイス、調味料が使われたエキゾチックな料理の数々に魅了されていたんだとか。

そんな刺激を受けたアジア旅行の思い出もあり、次の仕事に選んだのがアジア料理のシェフ。「現地の料理は香りや味の強いものが多いけれど、日本人にもまずはタイ料理の良さを感じてほしい」そんな思いから日本食材を組み合わせながらメニュー作りをしているそうだ。

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香りと辛さはほどほどに、でもニンニクやレモングラスはたっぷり

ざまざまなアジア料理を食べてきた栗田さんが作るのは、現地の派手な味をすこしマイルドにしたタイ・ベトナム料理。好みが分かれるパクチーや八角は適度に。馴染みのあるニンニクやレモングラスは積極的に取り入れているのだそう。こういった細かなこだわりや配慮が異国の食文化を受け入れやすくしているカギなのだろう。

「グリーンカレー」は辛さ控えめのサラッとしたルーで、トッピングの鰹節がアクセントになっている。大きめにカットされたゴロゴロの緑黄色野菜が目にも鮮やかな一皿。
とにかく食感を大切にしている「生春巻き」は、野菜の切り方やサニーレタスの産地にもこだわり、米から作られた麺、「ブン」もたっぷり巻いてあるため、食べ応えも抜群だ。酢、ナンプラー、唐辛子、砂糖などをあわせた自家製のつけダレ「ヌクチャム」と八丁味噌を使った「甘味噌タレ」のふたつの味で楽しめる。また、ライスペーパー薄さも、食材の食感を活かすためのこだわりのひとつだと教えてくれた。うまく巻くためにはかなりの腕が必要そうだ。

いちおしメニューを聞いたところ、「自信作のココナッツプリンを食べてもらいたいです」という意外な返事が返ってきた。現地では、硬めが主流とのことだが、栗田さんはなめらさにこだわり、何度も材料の配合を変え、試作を繰り返したそうだ。ココナッツの風味を存分に味わってもらいたいと、ココナッツミルクの分量は固まるギリギリの量を最大限に使用している。ひとくち口に含むと豊かな香りが広がり、幸福感に満たされること間違いなしのスイーツ。この隠れた人気メニューを目当てに訪れるファンもいるというから、ぜひ食後に味わってみてほしい。

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「グリーンカレー(1100円・ライス付き ※ディナーはライス別)」ホロホロになるまでじっくり煮込んだ骨付きの鶏もも肉が入っている。野菜がたくさん摂れるのも嬉しい

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「生春巻き(880円)」具材をうまく巻けるギリギリの薄さのライスペーパーが使われていて、野菜のざくっとした食感が味わえるのがポイント

普段の生活で不足しがちな野菜を食べられるメニューが多く、女性がこぞって通うのも納得できる。さらに、日本人の舌に合うようにアレンジしたレシピの数々は、日本に住んでいるタイ人からも好評だというからおもしろい。

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「海老チーズトースト(880円)」は、タイ料理の一つである海老トーストに日本人が好きなチーズを乗せてアレンジしたそう。海老のペーストとチーズのまろやかさ、サクサクの食感がたまらない

★提供 トリミング忘れずに!

「ココナッツプリン(450円)」は超濃厚なココナッツの味と、なめらかさが特徴。栗田さんのこだわりが詰まっている

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各テーブルには呼び出し用の小さな楽器も設置。席によって異なる楽器が置いてあるため、どのテーブルに呼ばれたのか区別がつくそう

「海外に行った気分を味わってもらえたら嬉しい」

「おいしいものをたくさん知っているって、幸せじゃないですか。そのおいしいものの選択肢のひとつにアジア料理が入ってくれたら嬉しいですね。まずは敬遠せずに食べてみてください」と栗田さん。また、なかなか海外に行くことができない今、旅行をしている気持ちで食事を楽しんでもらえたら嬉しいとも話してくれた。

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栗田さんには最近お子さんが誕生したそう。「休日は子どもと一緒に過ごしています」と目を細めて話してくれた

そんな店主の栗田さんは、話し方がとても穏やかなのが印象的だった。やさしい雰囲気に包まれ、こだわりの料理をいただきながら、アジアンリゾートにいるような時間をゆったりと過ごしてみるのはどうだろうか。

『コロニアルキッチン』店舗情報

住所:静岡市葵区紺屋町8-3 最上ビル2階
電話:054-253-7011
営業時間:ランチ 火~金11:45~14:30(L.O.14:00) 、土日・祝11:45~15:30(L.O.15:00)、ディナー 火~日17:30~22:00(L.O.フード21:00、ドリンク21:30)
休業日:月曜(祝日の場合は翌日)
クレジットカード:利用可能
駐車場:なし

紹介スポット

静岡市葵区

コロニアルキッチン

静岡の街中にいながらリゾート気分 日本人にも食べやすい本格アジア料理

更新日:2021/11/29

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