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助産師との二人三脚で、 妊娠・出産・子育てをもっともっと楽しんで!

女性にとって人生の中で大きな出来事のひとつ、それが妊娠・出産です。特に初めての出産となれば、大きな喜びとともに、不安にも襲われるもの。「体と心の変化はどうなる?」「無事に赤ちゃんを産める?」「子育てを楽しめる?」そんな不安の声に応えるべく、助産師である佐藤めぐみさんが、立ち上げたのが「ファミリーリンクめっこ事業部」。「妊娠中から知る・考える・楽しみ、さらに産後の力になる」をコンセプトに助産師にしかできないきめ細やかなサービスを提供。静岡市内で活躍する助産師さんを講師とする、ユニークなセミナーも開講しています。「助産師さんの貴重なアドバイスが聞けるのはここだけ」「妊娠・出産が楽しめるようになった」とは参加者の声。このコラムでは運営する佐藤さんがどんな人なのか、どんな活動をしているのか紹介していきます。

Profile

佐藤めぐみ 
41歳。静岡市出身。静岡市立看護学校卒業後、静岡県立厚生保育専門学校助産科にて助産師の資格を取得し、旧母子整体研究所・NPO法人フィジカルサポート研究会のメイン講師として活動。平成19年に地元静岡で「子育て整体サロンめっこ」を開業し、2014年10月ファミールリンク株式会社めっこ事業部を設立。助産師ネットワークを活用し、妊産婦・産後のママへ幅広いケアを提供している。現在、自身も2歳児と0歳児のママとして育児に奮闘中。
一般社団法人静岡県助産師会会員 
「トコちゃん誌上助産院へいらっしゃい」共著

命の誕生を支える姿に憧れ、看護師から助産師へ

「なぜ助産師に?」きっかけとなったエピソードを懐かしそうに話す佐藤さん。

バスケットが大好きで、子どもの頃は体育教師を夢みていました。でも高校生の時、バスケットの練習中に足首を骨折してしまい入院。最初は絶望してベッドから見える月を眺めて泣いていましたよ。でも、その悲しみが薄れてきたころ、看護師さんの働く姿を見ているうちに「体育教師じゃなくて、看護師を目指そう」と思うように(笑)。そして高校卒業後、看護学校へ進学し、静岡市立病院へ就職しました。希望は整形外科だったのですが、予想外の産婦人科へ配属。「私で大丈夫だろうか?」と最初は不安でしたが、実際に働いてみると、先輩たちは優しいし、命の誕生に立ち会える仕事に大きなやりがいを感じました。助産師という仕事に憧れを抱くようになったのもその頃でしたね。出産は医師や看護師も立ち会いますが、助産師さんの判断がとても重要。的確なケアで出産へ導き、無事に赤ちゃんを取り上げる姿は神々しく感じました。私は思いついたらすぐに行動に移してしまうタイプなので2年後には、病院を退職し、静岡県立厚生保育専門学校助産科に入学。卒業後は助産師として再び静岡市立病院へ勤務することとなりました。

カリスマ助産師、渡部信子先生にスカウトされ、全国を飛び回る日々

共著出版した「トコちゃん誌上助産院へいらっしゃい」(主婦の友社)では、主に妊産婦とその家族のことについてアドバイスしている。

助産婦として経験を重ねる中で気づいたのが、妊婦さんの腰痛の問題。中には妊娠初期から腰痛に悩まされ、歩くと痛い・寝るのも辛い・寝返りをうつこともできない…という人もたくさんいます。お腹に赤ちゃんがいるわけですから、整体やカイロ、針などに通うわけにもいきません。また、今は仕事をしている妊婦さんもいて、結局出産まで我慢して、子育てでさらに悪化させてしまう…というパターンも多いんですね。「妊婦さんの腰痛や体をケアするためにはどうしたらいいか」と考えている最中に出会ったのが、トコちゃんベルトで有名な渡部信子先生でした。先生が代表を務めていた「母子整体研究会」の静岡で開催されたセミナーに、たまたま受講生として参加。セミナー後、先生から直接スカウトされちゃいました(笑)。驚きましたね。「喋るの好きそう、暇そう」と思われたのかもしれません。何はともあれ先生から“妊娠・分娩・育児に適応できる身体的ケア”の指導を受け、約8年間、助産師向けセミナーの講師を担当。北海道から沖縄まで飛び回っていました。

地元静岡の妊婦さんを直接ケアするために、「子育て整体サロンめっこ」をオープン

この日は赤ちゃんの「おひなまき」を大人が体験するというユニークなイベントを開催。

講師として多くの人と接し、その笑顔に出会うたび「このノウハウを地元静岡の妊婦さんに伝えたい」そう思うように。2007年、地元である駒形通に「子育て整体サロンめっこ」をオープン。2014年10月には株式会社ファミールリンク「めっこ事業部」を設立しました。病院でも行政でもやっていない、助産婦だからできるケアとサービスを提供しています。たとえば、妊娠中の腰痛や肩こり、下肢の症状、頻尿や尿漏れなどのマイナートラブルを改善する方法を一緒に考えたり、骨盤体操や整体、トコちゃんベルトによる骨盤輪支持方法でのケアをしたり、寝具や座り方もアドバイスしています。出産後は、おっぱいのあげ方や、赤ちゃんの発達に合わせたケア方法、また遊び方などを指導しています。さらに、2015年2月からは、妊産婦を対象とした「またにてぃピクニック」や「お風呂練習会」、「おひなまき体験会」など、様々なテーマでイベントも開催しています。

「子どもともっと一緒にいたい」と思いつつ社会に戻っていく、そんな環境をつくりたい

終始おだやかな表情でインタビューに答えてくれた佐藤さん。その笑顔の中に時折見せる強い意志と熱い想いが印象的でかっこいい。

今、ほとんどの人が病院で出産しています。でも入院日数は減る傾向にあり、通常3〜5日で退院となります。初産の場合、この数日の間に自分の体を回復させながら、おっぱい、抱っこ、お風呂の入れ方など育児のノウハウを学ぶのはとても難しいと思います。子育てを楽しむどころか、苦痛になってしまうケースも多く、仕事を持つ女性では、今まで通りにうまくいかない自分にイライラして早く職場復帰したい…、と思う人も増えています。でも、どうせなら妊娠・子育てを、自分らしく楽しみたいと思いませんか? 一人ではつまずいてしまう事も、プロのサポートを受けたり、同じ思いを共有できる人と繋がったりする事で簡単に乗り越え、もっともっと楽しむことができるはずです。「子どもと早く離れたい」のではなく「子どもともっと一緒にいたい」と思いつつ社会に戻っていく、そんな環境を作っていけたら最高ですね。人間的に鍛えられて、ひとまわり大きくなった女性が社会に戻っていくことで、世の中はもっと優しく温かく変わっていくはずです。また、私たちが開催する教室の講師は全員が助産師です。助産師とは本来、性教育、出産、育児、更年期と女性のライフサイクル全般に関わる職業。今後は出産・育児のみならず、妊活や孫育てなど、幅広く展開していきたいですね。

第2回「助産師さんに聞きました!【妊娠中のお悩み編】」

https://womo.jp/column/detail/10897/

ファミールリンク株式会社

http://familelink.co.jp/index.html

blog:ファミールリンクの「しあわせママになる準備スクール」

http://familelink.eshizuoka.jp/

更新日:2016/7/22

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