WOMO

中部電力
Original

<18番>YRFW(ゆるふわ)な彼らの芯ある2曲

YRFW(ゆるふわ)ギャングって、いったい誰なんだよ!

インスタサーフィン中に見つけた彼ら。
ん、YRFW?ゆるふわギャング?

見た目は全くゆるくも、ふんわりもしていない、まさにギャング!というか
東京でよく見る“やばい奴ら”って感じの男女2人組。

そんな外見から、何とな~く聴く気になれなかった彼らの曲。

『Escape To The Paradise』の冒頭を聴いた瞬間
むむ!と、久々なこの感覚。
これは絶対好きなやつだ、と感じたわけです。

早速ユーチューブで試聴。
うん、なんともドリーミングでポップで(いい意味で)チープな感じがたまらない!
懐かしさというか、郷愁さえ感じるぞ。

Ryugo Ishidaと女性ラッパーSophiee(ソフィー)のあえてのたどたどしいようなラップと、
プロデューサーAutomaticの作る中毒性のあるメロディーが最強にマッチしている。

まだ20代前半と若い彼ら。
その曲と曲作りに懸ける想いが、まったくYRFW(ゆるふわ)でない、
むしろアツい『ゆるふわギャング』の2曲とその快感フレーズをご紹介。

暴力じゃもう抑えきれない

『Escape To The Paradise』/2017年

いやいや、おもいっきりバイオレンスで地元シメてたでしょ(笑)
という見た目だが、とあるインタビューにて。

「暴力とか、ネガティブなものからは何も生まれない」
「ネガティブな環境から、俺が救う側にならないとダメだなと思って」
・・・めっちゃいい子やん


古い慣習とか流行りとか、大人のしがらみとかから脱却して、
俺らと一緒にイケてる世界にいこうぜ、と誘われちゃってる感じ。
その世界の先は、カラフルで刺激的で目まぐるしくて、
でも平穏であったかくて・・・なんか新しい感じがしてくるのです。

なんてったて、彼らの一番のテーマは「LOVE」だそうですからね!


そして、この曲のMVはタランティーノ監督の映画をオマージュしているそうで、
実際に映画で登場人物が着用したブランド
「agnès b.」から衣装提供を受けているそう!
なにそれ、すごすぎでしょ!

早くも世界的ブランドのバックアップを受けた
彼らのファッションにも注目です。

ブルーハーツでも響かない ヒマラヤほどの消しゴム一つ

『Dippin’ Shake』/2017年

「両手にバニラシェイクとポテト」
「ミシュランにも乗らないようなメニューで 星じゃ表せらんないテイスト」

マックのポテトとシェイクを通じて、現代の若者に問題提起をしている1曲。
この曲、表現方法の独自性、かつ繊細さに驚き。


お台場へ海を見に行った際、ポケモンGOをやってる人が多くて、
海も夜景も綺麗なのに、スマホばっか見てる若者たち。
そんな光景を悲しく思ったときに、突然雨が降ってきて
「空も泣いているな」と感じたそう。
食べていたポテトとシェイクがいつもよりおいしくて、
この人たちは、そんなことにも気付けないんだろうなと思ったことが
フックになってできた1曲らしい。


ただ単にヒップホップを聴いてきたひとたちとは違っていて、
ブルーハーツも聴いた、タランティーノ監督の映画も見た、
いろんな音楽とかカルチャーに触れたうえで、
自分たちの目線で音楽とスタイルを確立している感じが格好よい。

等身大で、変にかっこつけていなくて、柔軟で、
やはりこの世代は、いろんなツールからいろんなものに触れているからこそ
より自分らしいスタイルっていうのが身につくのかなと感じました。

若いのにしっかりしてんな~。

まとめ

おんなじクラスにいたら、絶対友達になれない(なりたくない)タイプの見た目ですが(笑)
最前線で活躍している若い世代って、なんかいろいろ新しくてすごいですよね。
才能が桁外れな感じ。


きっとメジャーには興味ないだろうし、出てこないと思うので
インディーズでどこまで登るか楽しみです。

更新日:2017/3/23
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ゆとり最前線サツキの『快感フレーズは添えるだけ。』 完全筆者主観の、心地いいと思った音楽と快感フレーズをご紹介。「わかるわ~」と共感を得られる…かは分からないですが、一度聴いてみる価値ありの音楽をお届けします。

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