WOMO

中部電力
Original

『カレーと、コーヒーと、バッハ』

流行りの音楽や一般ウケしなさそうな音楽まで、“今、イケてる”グッドミュージックを私の独断と偏見でご紹介! さて、今回の選曲テーマは…。

かつて静岡市内に僕の大好きなカレー屋さんがありました。日替わりカレーを食べに、よく通ったのがとても懐かしいです。その店は、カレーとコーヒーと一緒に、ゆったりとした時間を過ごせるサロンのような場所でした。内装も、料理も、店員の雰囲気も外国のようで、お客もまた文化人が集まっていたような……。

そんな伝説のカレー屋さんは、BGMもとてもハイセンス。ランチタイムは、アップテンポなジャズで軽快に。食後は、ゆる〜いボサノヴァに身を揺らして。そして、日が沈む頃には、バッハが流れて店内はコンサートホールに。今でもカレーと聞くと、そのお店のBGMが僕の中で流れ出します。

今回は伝説のカレー屋さんで流れていたGOODMUSICをご紹介します。

『Aguarela do Brasil』

Joao Gilberto

特にこの曲がよくかかっていたのは、真夏の昼下がり。スパイシーなカレーと、深くコクのあるアイスコーヒーを飲みながら、冷房の効いた店内によく合うんです。ブラジルの陽気な人柄と、静岡の温暖な気候。何となく波長が合うのかもしれません。

『That Old Feeling』

Chet baker

トランペッターとして活躍していたチェット・ベイカーが、歌声を披露。アメリカ西海岸のジャズ文化が産んだ美しいアルバム。初めて聴いた時は女性が歌ってるのかと勘違いしたほど中性的な歌声が、自然体でリラックスできる一曲。ランチタイムにピッタリ。

『 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007』

J.S.バッハ

特にヨーヨーマの演奏が好きです。伴奏が無いチェロの一人芝居。とことんシンプルにモダンに昇華した旋律の、低くて心地よい響きを心ゆくまで堪能できると思います。クラシックが流れるカレー店なんて、珍しいですよね。

いかがでしたか?

行きつけのお店のBGMを少し気にしてみると楽しいですよ。最近はネット上で簡単に曲を聴けるけど、お店のマスターに教えてもらったお勧めのアーティストメモを片手に、レコードショップでCDを漁るのも音楽の醍醐味ですよね。予期せぬ出会いがあったりします。今月は、womoオススメのカレー屋さんと近所のレコードショップを散策して巡りたいです。

【筆者/アネ・モネ男】
グッドミュージックを追い求め国内外を旅するアラサー男子。J-POPから洋楽まで様々なジャンルを好み、自主企画のライブイベントを定期的に開催している。

更新日:2019/4/22
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