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中村 美香さんにインタビュー 最終回

ゼロから作った蒸溜所で いよいよ出荷が始まる

8年前に、偶然が重なってウイスキーの本場スコットランド、しかもラフロイグの故郷、アイラ島に行くことになりました。その時見学したのは、古い馬小屋を改装した小さなディスティラリー。こんな規模でも評判になるお酒ができるんだと驚きました。
私より衝撃を受けたのが、当時お付き合いをしていた今の主人。蒸溜所を見ながら、どうしたらウイスキーを作れるのかすぐに考え始めたようで、その日のうちに「蒸溜所を作ろうと思いついたけど、どう思う？」と相談されました（笑）。
そして、まずは業界を知るためにウイスキーの輸入会社を作りました。私も、休日は東京から静岡に来て、荷ほどきやイベント出店などの仕事をお手伝い。静岡蒸溜所の土地が決まったのを機に静岡に移住してからは、社員として製造免許取得の書類づくりや事務仕事、本職だった税務処理などを担当することに。現在は銀行との折衝や対外的な対応もしています。法学科出身なので、会社の方向性や発信している内容が法律的に正しいかどうかは常に気にしています。
2020年は、いよいよ3年熟成のウイスキーの初めての出荷。ボトルやラベルのデザイン決めなどが本格化しています。無事に出荷でき、国内や海外で評価された時に、ほっとひと息つけるかなと思っています。

中村 美香さんのお仕事風景

8月29日・30日には、6回目を迎える「静岡クラフトビール&ウイスキーフェア」を開催する。実行委員として告知用のポスターの制作やイベント内容の企画の最終決定を行っている。今年は、会場に隣接する芝生広場をテントやタープが張れるスペースとして開放、屋外でのんびりお酒が飲めるよう計画中。